プラハ国立歌劇場来日公演 《アイーダ》
 2005年10月22日(土)5:00PM

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◇アイーダ(プラハ歌劇場)2005年10月22日

 日本のオペラファンには多いと思うけれど、僕がこのオペラを初めて見たのは『NHK イタリア歌劇団』のTV放映。
 シミオナートの憎々しいアムネリスには、「これではデル・モナコのラダメスだって結婚するのは嫌だろう」と、大いに同情したものです (^_^;。

 ところが、00年8月にニューヨークでディズニーミュージカル《アイーダ》を見てからこのオペラに対する見方が変わりました。
 このミュージカルでは、アムネリスがちょっと可愛いお馬鹿さん。
 考えてみれば、アムネリスだってラダメスを愛している一人の乙女なんですね。

 04年1月のプラハ旅行で国立歌劇場の《カルメン》を見たことがあり、豪華な劇場とプラハの街を懐かしく思い出しながらの観劇です。

         プラハ国立歌劇場来日公演 《アイーダ》
     2005年10月22日(土)5PM 愛知芸術劇場大ホール
 
       指揮:ジョルジョ・クローチ  演出:ペタル・セレム

          アイーダ:イネス・サラザール
          ラダメス:イゴール・ヤン
        アムネリス:ガリア・イブラギモヴァ
        アモナスロ:ミゲランジェロ・カヴァルカンティ

 舞台は簡素なもので、それでも凱旋行進曲の場面では7〜80人が並んでいました。
 アイーダトランペットは左右に3本ずつ。
 踊りの場面ではちょっとダンサーに見とれたりして (^_^;。

 ミュージカル《アイーダ》を見てから、どうしてもアムネリスに肩入れしてしまいます。
 本日のオペラは、そのアムネリスが良かった。
 特に第4幕のラダメスとの二重唱。
 王女の誇りも捨て、ラダメスの愛を求めるところなど、つくづく彼女に同情してしまいました。

 あとはアモナスロが良かったですね。
 ラダメスはまあまあ。
 題名役のアイーダのサラザールは声が弱く、肥満気味の体型もあって、満足できませんでした。

 しかし、数あるオペラの主人公の中でも、ラダメスほど気の毒な人は少ないでしょう。
 もともと将軍と奴隷が愛し合っている、という設定自体に無理があるんですが、それでも「王女アムネリスと結婚してエジプトの支配者となるか、アイーダを選んで生き埋めになるか」とは、何という究極の選択でありましょうか 。
 僕なら、差し当たりアムネリスと結婚しておきますね (^_^;。

 観劇後に自分のホームページを検索してみたら、2001年11月5日にプラハ歌劇場の《アイーダ》を見ていて、指揮、演出、アムネリスが同じメンバーだったことにビックリ。
 このときはホセ・クーラがラダメスを歌ったんですが、記憶がありません (^_^ゞ。
 
 
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