藤原歌劇団 《蝶々夫人》
   2006年2月4日(土)&5日(日) 東京文化会館

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 あれは1996年9月のこと。
 ニフティのオペラ&コンサートの部屋で「こんにゃく座オフ」がありまして、昼は《蝶々夫人》夜は「こんにゃく座オフ」という予定で東京へ出発しました。

 ところが台風のため新幹線が止まってしまい、東京到着は夜10時過ぎになってしまったんです (@o@)。
 この時《蝶々夫人》のタイトルロールを歌った佐藤ひさらさんが素晴らしかったそうで、長い間無念に思っておりました。

 4日(土)は12時まで仕事をして、タクシー、地下鉄、新幹線、山手線を乗り継いで、見事3時の開演に間に合うことが出来ました (^_^) 。

JR上野駅から 信号を渡ると
東京文化会館 ロビー
向かいは国立西洋美術館 ロダンの「考える人」



   G・プッチーニ《蝶々夫人》 東京文化会館
 2006年2月4日(土)3:00PM 5日(日)3:00PM

指揮:アラン・ギンガル 演出:粟國安彦 演出補:松本重孝
     管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

         4日(土)         5日(日)
   蝶々夫人: 佐藤ひさら   カルラ・マリア・イッツォ
  ピンカートン: 村上俊明    グスターヴォ・ポルタ
  シャープレス: 三浦克次      牧野正人
     スズキ: 向野由美子     森山京子
     ゴロー: 鳴海優一       小宮一浩

 粟國安彦さん(1990年肺がんのため48歳で死去)の演出はジャポネスクな美しいもので、1984年の初演以来繰り返し上演されているそうです。

 ただ全体的な印象として想定の範囲内で、堺オペラで見た栗山昌良さんに較べると、演技に対する細かい気配りがもう一つ足りないような気もしました。

 4日は主役の二人(佐藤&村上)に声量が不足しており、大好きな一幕最後の二重唱などは今ひとつ。
 しかし、二幕以降は佐藤さんの蝶々さんに引き込まれ、その細やかな演技には何度も泣かされました。
 さすがは日本の第一人者と満足し、長年の心のつかえが取れました (^_^) 。

 5日は「樋口一葉と東京タワーの旅」をしてからの観劇です。

 この日の主役の二人(イッツォ&ボルタ)には声量があり、一幕の二重唱は満足。
 しかし、二幕以降は佐藤さんの方が良かった。

 イッツォの蝶々さんは細かいところが日本人らしくないのか、体が大きすぎるのか‥‥外人力士に見えたりして (^_^;。。
 声の調子も悪いようで、弱音が不安定でした。

 でも、両日とも良かったですよ。
 以前はCDも第一幕しか聴かなかったんですが、第二幕以降も好きになったのはタッディのシャープレスを聴いてからかな。
 子供が出てくるところなんか、《ミス・サイゴン》なども思いだし、何はともあれ泣けますね。
 スズキの蝶々さんに対するリアクションも、泣かせるツボかと思いました。
 
 
 
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