《レ・ミゼラブル》名古屋公演初日
 2006年3月1日(水)6:00PM

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 大好きなミュージカル《レ・ミゼラブル》の名古屋公演が始まりました。
 8年ぶりなんだそうで、さっそく初日に行ってきました。
 
中日ビル 振り向けばテレビ塔
地下からの入口 9Fが中日劇場


    《レ・ミゼラブル》名古屋公演初日
    2006年3月1日(水)6:00PM

    バルジャン:山口祐一郎
    ジャベール:鈴木綜馬
  ファンティーヌ:シルビア・グラブ
   テナルディエ:佐藤正宏
テナルディエの妻:森公美子
  リトル・コゼット:藤井結夏
    ガブロッシュ:局田奈都子
      マリウス:岡田浩暉
  アンジョルラス:坂元健児
    エポニーヌ:新妻聖子
      コゼット:河野由佳
   グランテール:阿部 裕


 まず、全体的に音響が貧弱だったことが残念。
 担当者はバランスをしっかり見て欲しい。

 それから、曲が所々変更され、短くなっていたこと。

◇バルジャン:山口祐一郎
 僕はファンなんだが、演技に手抜きというか段取りが目立つのは残念。
 抱いているファンティーヌが死んでしまった時に、何のリアクションも無いのは何だろう。
 裁判の時に「24653〜〜」と歌いながら、胸の囚人番号を見せないのはなぜ?

◇ジャベール:鈴木綜馬
 迫力不足 自殺の場面は良かったが‥‥。

◇ファンティーヌ:シルビア・グラブ
 声量不足

◇テナルディエ:佐藤正宏
 WAHAHA本舗の佐藤さん
 演技だけではなく、声量が欲しい。

◇テナルディエの妻:森公美子
 声量もあり、ドスのきいた演技で100点満点。
 8年前はおどおどして浮いていたのに、成長したものだ。
 他の役を演じていても、体が大きいのですぐ分かるところも良い (^_^) 。

◇リトル・コゼット藤井結夏(ふじいゆな)
 小学2年生にしては、歌に演技に頑張っていたのではないか。

◇ガブロッシュ:局田奈都子(つぼたなつこ)
 「見てくれ悪いチビ」というガブロッシュを演じるために生まれてきたような人 (^_^;。
 元気に舞台中を駆け回って、「本当は大人の女性」ということに目をつむれば、100点満点。
 でも、いつスパイ・ジャベールのことに気付くのかが分かりにくかったのは残念。
 そんなところを観察しているのは僕くらいか (^_^ゞ。

◇マリウス:岡田浩暉
 マリウスらしい清潔感があって良いのではないか。

◇アンジョルラス:坂元健児
 張りのある歌声で良い。
 岡幸二郎と較べて足りないのは身長だけ。

◇エポニーヌ:新妻聖子
 《ミス・サイゴン》のキムは素晴らしかったんだが、エポニーヌは80点かな。
 04年12月の「レミゼ・コンサート」よりはずいぶん良くなっていたけれど、もっともっとエポニーヌとして自由に動いてほしい。
 森さんや局田さん、そして島田歌穂さんのように。

◇コゼット:河野由佳
 オペラ調の発声に違和感がある。
 コゼットには高い音(b?)があるので、どうしてもこのような人選になってしまうのかな?
 最後に泣けるかどうかはコゼットの演技にかかっているので、頑張ってほしい。

 今回の公演では学生達が良かった。
 ポイントは「共に飲もう」の第2節、グランテールが「死ぬのが怖くないのか」と呼びかける部分。
 ここで彼らは初めて死の恐怖を感じ、舞台は悲劇的な色調を帯びてくるんだが、その事に僕が気が付いたのはロンドンの舞台を見た時。
 英語も分からないのに (^_^;。

 今までの日本公演では、そのところがはっきり表現されず、物足りなく思っていました。
 今日の舞台では、学生らのリアクションが幾分分かりやすくなっていて、ちょっと嬉しかった。

 グランテールの阿部さんは秀逸。
 いつでもグランテールとして舞台に存在している。
 バルジャンが《彼を帰して》を歌っている時にガブロッシュが寝返りを打って、グランテールが毛布を掛けてやるところ。
 皆がバルジャンに注目している場面でのこういう細かい配慮に僕は感動してしまうんだな。

 8年前の舞台との違いで驚いたのは、大須賀さんのレーグルがカツラをしていなかったことかな (^_^ゞ。
 このミュージカルは奥が深いので、何度見てもきりがないんですが、当面の目標として全キャスト観劇を目指したいと思っています。
 
 
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