グランフォニック第7回定期演奏会 畑中良輔&伊東京子&《学生王子》 2006年11月11日(日)4:00PM 名古屋市民会館中ホール |
本日は4時からグランフォニック第7回定期演奏会、終演後は市民コーラス『ワーグナーの夕べ』(5時開演)と梯子してきました。 名古屋で行きたい公演は少ないのに、バッティングは本当に残念です。 同じ名古屋市民会館だったので、中ホール→大ホールの移動時間は1分でしたけれどね。
アマチュアコーラス「グランフォニック」の第7回定期演奏会。 第一部の目玉は畑中良輔さんの指揮による、高田三郎『水のいのち』でした。 僕は畑中さんが連載しておられる「音楽の友」の『繰り返せない旅だから』が大好きなんですが、その畑中さんの指揮を実際に見ることが出来るとは、一生に一度のチャンスだと楽しみにしていました。 畑中さんの指揮は、その84歳という年齢からは考えられない元気なものでした。 長いタクトを大きく振る場面もあれば、左手で曲想だけを表現する場面もある。 『水のいのち』はアマチュアコーラスの定番ですが、最初の「降りしきれ 雨よ」の部分がピアニシモで再現されるフィナーレでは、コーラス全員の畑中さんの指揮に食い入るような熱気に打たれました。 彼等にとっても希有な音楽的瞬間だったでしょう。 演奏前に畑中さんの「自然を大事にしよう」という解説がありまして、伊東京子さんの歌詞の朗読がありました。 この朗読はなくても良かったけれど、往年のプリマドンナ伊東京子さんの肉声を聴くことが出来たのも嬉しかったですね (^_^) 。
第二部は岩川 均さんの演出によるロンバーグのミュージカル《学生王子》のハイライト。 『アルト・ハイデルベルク』をミュージカル化した作品です。 指揮:向川原慎一 ピアノ・チェンバロ:早瀬洋子 何より、『セレナーデ』を始めとするロンバーグのロマンチックなメロディーに心打たれました。 オペレッタとミュージカルの過渡期の作品ですね。 《ファンタスティックス》のエル・ガヨ役と、蒲郡《カルメン》の演出で感心した岩川さんの演出ですが、衣装はアンドレアス・ホモキ風。 家庭教師のエンゲル博士(芝居上手)をナレーターとして、ほとんどが音楽で綴られます。 舞台装置は階段とテーブル・椅子だけ。 演じているのはアマチュアなので芝居は完璧とはいえませんが、それでも舞台にすきま風が吹かないのはさすがです。 グランフォニックのメンバーは中高年が多いようで、学生役を演じるのは大変かとも思ったけれど、「こんなおじさんたちにも青春時代があったのだ」と、しみじみと見てしました。 けっして他人事ではありません (^_^ゞ。 王子とケティ(毛利美奈子)の別れの場面で、今回はおしまい。 王の危篤を知らせる使者が「(病気は)脳卒中です」と言ったら会場から笑い声が上がりましたが、お医者さんでしょうか? そうそう、王子役がポケットから出した青いハンカチで汗を拭いたのは受けていました (^_^) 。 カーテンコールの途中で抜け出し、大ホールへ向かいますが、出口にはもうメンバーが整列して (@o@)、これから何かあるらしい。 見てみたかったけれど、ワーグナーが僕を待っているんです (^_^ゞ。
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