ヨーゼフ・ハイドン 《月の世界》
2006年12月2日(土) 北とぴあ・さくらホール

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 この週末は、いろいろ見たいオペラが多く、ついダブルブッキングをしてしまいました。
 2日(土)は、北とぴあの《月の世界》とサントリーホールの《マクロプロスの秘事》。

 《月の世界》演出の実相寺昭雄さんは、11月29日に病のために死亡されました。

 ロビーのタイムテーブルでは、終演予定時間は7時とのこと。
 6時開演のサントリーホール《マクロプロスの秘事》には、最終幕だけでも入れるのでしょうか?

王子駅前から見える高いビルが 北とぴあ
エントランス さくらホール 入口
 

    ヨーゼフ・ハイドン作曲 オペラ 《月の世界》
       (イタリア語上演、日本語字幕付)
  2006年12月2日(土) 4:00PM 北とぴあ・さくらホール
 
   指揮:寺神戸亮  演出:実相寺昭雄、三浦安浩
   管弦楽:レ・ボレアード

   エックリティコ:セルジュ・グビウ
  ブオナフェーデ:フルヴィオ・べッティーニ
     フラミニア:森 麻季
    クラリーチェ:野々下由香里
      リゼッタ:穴澤ゆう子
    エルネスト:弥勒忠史
      チェッコ:水船桂太郎
    学徒・騎士:小酒井貴朗、加藤直紀

イラストで解説が入る ブオナフェーデとエックリティコ
フラミニアとクラリーチェ 望遠鏡と怪しい人たち


 ロビーに舞台写真が貼られており、オペラの雰囲気は分かっていただけるでしょうか。

 イカサマ天文学士エックリティコはエルネストと謀り、金持ちブオナフェーデを月の世界に連れて行くとだまし、二人の娘と持参金を手に入れる。

 二人の娘と恋人達といえば、モーツアルトの《コジ・ファン・トゥッテ》と同じ設定ですが、お金が絡む分、不純な印象が強いです。
 娘も金も取られたブオナフェーデが気の毒で、あまり観劇後の気持ちは晴れませんでした。

 舞台装置は簡素ながら3階まであり、セリを使った気合いの入ったものです。
 幕が上がる前にスクリーンにアニメが投影され、ストーリーが解説されます。

 アモーレという男性黙役が出てきますが、まったく不必要。
 その他は、普通の演出でした。

 同情した分もあるのでしょうが (^_^ゞ、ブオナフェーデ役のフルヴィオ・べッティーニが良かった。
 エックリティコ役のセルジュ・グビウは声量不足。
 森麻季さんはコロラトゥーラはいいんだけれど、中低音が物足りなかったですね。

 寺神戸さんの指揮は悪くはないが、エキサイティングでもありませんでした。

 何はともあれ、交響曲と弦楽四重奏しか知らなかったハイドンが、コロラトゥーラの入ったオペラを作曲していたことに驚き、その舞台を見ることが出来たことに感謝させていただきます。
 
 カーテンコールもそこそこに会場を飛びだし、地下鉄でサントリーホールへ向かいます。
 
 
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