東京二期会 《ダフネ》 日本初演
 2007年2月12日(月・祝)2:00PM 東京文化会館

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 「大学病院めぐり・聖マリアンナ医大」を終わって、小田急線・向ヶ丘遊園駅で《ダフネ》のチケットを取り出した僕は驚愕しました。
 開演時間が2時だったのね (@o@)! 3時だと思いこんでいた (^_^; 。

 しかし、絶対間に合わないのなら、「今更焦っても仕方がない」と、かえって気持ちが落ち着いてしまいます。
 上野に着いたのは2時20分。
 会場に到着して、またまた仰天したのはこのオペラが『全一幕』だったこと (@o@)!
 このままロビーのモニター観劇で終わってしまうのでしょうか?

 と、「こちらへどうぞ」と一階サイドの席にコソコソと案内されました。
 遅れた人のために席が準備してあったんですね。
 時々チェックしていたら、僕の後にも10人くらいのお客さんが入ってきました。

 びわ湖ホールの《海賊》でも途中で遅れた人を入れていたので、これは若杉さんの配慮なのでしょうか?
 それなら、ぜひ新国立劇場にも取り入れていただきたいものです。
 


     R.シュトラウス 《ダフネ》 日本初演
 2007年2月12日(月・祝)2:00PM 東京文化会館

      指揮:若杉 弘  演出:大島早紀子

           ダフネ:釜洞祐子
 ダフネに想いを寄せる羊飼い ロイキッポス:樋口達哉
           アポロ:福井 敬
   ダフネの父親 漁師ペナイオス:池田直樹
   ダフネの母親 ゲーア      :板波利加

    メインダンサー:白河直子

『ストーリー』
 舞台は神話時代。オリンポス山の麓。
 ダフネに想いを寄せる羊飼いのロイキッポスはアポロの稲妻に撃たれて死に、後悔したアポロはダフネを月桂樹に変える。

 オペラとしては魅力に乏しい作品かと思いました。
 上演の機会が少ないのも納得できます。

ベルニーニ「アポロンとダフネ」
ボルゲーゼ美術館(ローマ)
 いつものように予習なしのぶっつけ本番。
 遅刻したためプログラムチェックも出来ず、誰がどの役を歌っているのか全く分からない状態でしたが‥‥。

 ダフネの釜洞祐子さんは声が小さい。
 他の人で聴いたら、このオペラに対する印象も変わったかもしれません。
 アポロの福井さんは、さすがに日本の第一人者にふさわしい、立派な歌唱だったと思います。

 ゲーア役の板波利加さんは、最初男性かと思ったほど線の太いアルトで、この人は凄い。
 その上トゥーランドットまでレパートリーだというのですから、驚いてしまいます。
 いろいろな役で聴いてみたい歌手が増えました。

 演出の大島早紀子さんはダンスカンパニー「H・アール・カオス」を主催する振付家。
 なかなか良くできた舞台かと思いましたが、時々現れるダンサーには違和感を持ちました。
 モダンダンスは突然激しく動いたりするので、音楽に集中できなくなります。

 しかし、大島さんに演出を依頼したなら、この程度は織り込み済みでしょう。
 ダンサー達は吊されたり、振り回されたり、がんばっていました。

 演出でもっとも注目されるのは、最後にダフネが月桂樹になる『ダフネの変容』でしたが、白河直子さんのダンスで終わってしまったのは残念でした。
 白河さんは上半身ヌードで踊っていたので、それはそれで見所だったんですけれどね (^_^ゞ。

 そういえば、ガルミッシュにあるR.シュトラウス広場の噴水には、月桂樹を持つダフネの像がありました。


 2月14日の中日新聞朝刊に、指揮者 松尾葉子さんのレポートが掲載されました。
 こんなに早く東京のオペラが、しかも写真付きで、紹介されることは珍しいことです。

 この写真を見ても、4人のダンサーの動きは良く覚えているのですが、ダフネが何を歌っていたのかは覚えていないんですね (^_^ゞ。

 大島早紀子さんは力量のある演出家だと思うので、次回はダンスなしの演出にも挑戦していただきたいものです。
 
 
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