METライブビューイング 《ピーター・グライムズ》
2008年3月30日(日)6:00PM ミッドランドスクエアシネマ

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     METライブビューイング 《ピーター・グライムズ》
 2008年3月30日(日)6:00PM ミッドランドスクエアシネマ
        MET上演 2008年3月15日(土)

    指揮:ドナルド・ランニクルズ  演出:ジョン・ドイル

    ピーター・グライムズ:アンソニー・ディーン・グリファー
    エレン・オーフォード:パトリシア・ラチェット

 演出のジョン・ドイルはミュージカル《スウィーニー・トッド》でトニー賞を受賞したそうです。
 舞台奥に巨大な壁があって、ドアが開いたりします。
 壁の前に村人にしては多すぎるコーラスが並び、その前にソリストが並んで歌うのでは、オペラというよりはオラトリオでしょうか。

 歌手は熱演でしたが、この演出では観劇後も、自分が見たオペラがどういう内容だったのか理解できていません。
 ランニクルズはサウスポーで、なかなか良い指揮者かと思いました。
 
 この日のインタビューアーはナタリー・デセイ。
 ブリテンが住んでいたオールドバラからの中継がありました。
 ピーター・ピアーズがグライムズ(?)を歌っているフィルムが興味深かったですね。

 僕はブリテンのオペラをほぼ全曲制覇していて、《ピーター・グライムズ》は1992年、愛知県芸術劇場における名古屋二期会公演を見ています。
 愛知県芸術劇場はこの年に完成したばかりで、舞台奥から多数の村人を載せた巨大な舞台が回りながら出てきたときには、「すごい劇場が出来たものだ」と感激したものです。

 しかしあまりにお金がかかりすぎて、名古屋二期会はこの後数年にわたり活動が出来なくなったような記憶があります。
 その後も名古屋二期会は外山雄三さんのリーダーシップのもと、ブリテンのオペラ公演を続けました。

 また、初めてロンドンを訪れた1995年が「ブリテン没後50周年」で、《ビリー・バッド》《真夏の夜の夢》を見ることが出来たのが大きかった。

 下のリストで、「乞食オペラ」「ノアの洪水」「オーウェン・ウィングレイヴ」以外のオペラは見ています。
 僕の見るところ、《ビリー・バッド》がブリテンの最高傑作でしょう。

「ピーター・グライムズ」作品33(1944〜45)
「ルクレティアの凌辱」作品37(1945〜46)
「アルバート・ヘリング」作品39(1947)
「乞食オペラ」作品43(1948)
「小さな煙突掃除」作品45(1949)
「ビリー・バッド」作品50(1951/60)
「ねじの回転」作品54(1954)
「ノアの洪水」作品59(1957)
「夏の夜の夢」作品64(1960)
「カーリュー・リヴァー」作品71(1964)
「オーウェン・ウィングレイヴ」作品85(1970)
「ベニスに死す」作品88(1973)
 
 
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