堺シティオペラ生誕30周年記念公演 オペラ ガラ マラソン(ソワレ)
    2008年9月7日(日)5:00PM 堺市民会館大ホール

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    堺シティオペラ生誕30周年記念公演
       オペラ ガラ マラソン(ソワレ)
     2008年9月7日(日)5:00PM
       堺市民会館大ホール

       指揮:牧村 邦彦
       司会:鮫島 有美子
  管弦楽 ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団
  合唱 堺シティオペラ30周年記念合唱団

1)《リゴレット》より
  ジルダ 石橋 栄実  リゴレット 中野 嘉章
  マントヴァ公爵 V.Jansons
  スパラフチーレ K.Norvelis
  マッダレーナ 椋本 かおる  ジョバンナ 中谷 和世
  チェプラーノ伯爵 松澤 政也 ボルサ 西口 佳宏

2)《イル トロヴァトーレ》より
  アズチェーナ 荒田 祐子  マンリーコ 笛田 博昭

 堺シティオペラの繰り出す女性ソリストのレベルの高さには感心させられます。
 笛田さんはアズチェーナのアリアの相手役でしたが、得意の「マンリーコのアリア」を歌ってくれれば、会場は燃え上がったでしょうに、残念なことでした。

3)《椿姫》より
  ヴィオレッタ 渡邊 美智子  G.ジェルモン 井原 秀人
  アンニーナ 藤井 朋子

 僕は《椿姫》が嫌いで、中でもこの二重唱が嫌いです。
 なぜ卑劣なジェルモンにヴィオレッタが屈してしまうのか、見ていてイライラしてしまいます。

 しかしこの二重唱は素晴らしかった。
 歌も演技も、このまま世界のオペラハウスに十分通用するレベルだったと思います。
 渡邊 美智子さんは相愛大学出身で、ザルツブルク在住だそうです。
 
4)《ドン カルロ》より
  フィリッポ2世 K.Norvelis  ドン カルロ 笛田 博昭
  ロドリーゴ 田中 勉   エリザベッタ 横山 恵子
  エボーリ公女 田中 友輝子

 ロドリーゴ役の田中さんの臨終のアリアが圧倒的でした。
 歌も演技も本当に素晴らしいバリトンです。
 拍手がいつまでも続いて、鮫島さんが次のナレーションに入れないくらい。

 笛田さんは田中さんと『友情の二重唱』を歌われましたが、声量的には決して負けてはいません。
 笛田さんにとっても田中さんとの競演は、よい刺激になったでしょう。

 笛田さんはソワレはマチネに較べ聴かせどころが少なかったように思います。
 「マンリーコのアリア」を堺の皆様に是非聴いていただきたかったです。

5)G.ヴェルディ作曲 オペラ「椿姫」より
  ヴィオレッタ 渡邊 美智子   アルフレード V.Jansons   G.ジェルモン 井原 秀人
  フローラ 西田 真由子  ガストーネ 島影 聖人  ジュゼッペ 西口 佳宏
  バローネ 尾道 幸司   マルケーゼ 楠木 稔   ドットーレ 小林 協

 最後は出演者全員が登場しての『乾杯の歌』。
 カーテンコールに《ナブッコ》の合唱が歌われました。

 ガラマラソンと名付けられていますが、歌手は舞台裏で休んでおり、本当にマラソンをしたのは指揮の牧村さんとオーケストラでしょう。
 練習にかかった時間も考えると、頭がクラクラします。
 本当にお疲れ様でした。

 堺シティオペラ、来年はマスネーの《サンドリヨン》という珍しい演目で、9月5日(土)、9月6日(日)の公演が予告されています。
 
 
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