セントラル愛知交響楽団 『市民合唱団による悠久の第九』
2009年12月10日(木)6:30PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 《フィデリオ》『浄夜』で素晴らしい演奏を聴かせてくれた齊藤一郎さん指揮するセントラル愛知交響楽団の『第九』に行ってきました。
 『第九』を実際に聴くのは本当に久しぶりです。
 最後に聴いたのは10年以上前かな?
 このHPにレポートがないでしょう?
 そんな僕でも齊藤さんが指揮する『第九』なら聴いてみたいわけです。

 セントラル愛知交響楽団『市民合唱団による悠久の第九』
    2009年12月10日(木))6:30PM
    愛知県芸術劇場コンサートホール

   第2部 悠久の第九
   指揮:齊藤一郎
   ソプラノ:松田奈緒美 アルト:谷田育代
   テノール:小山陽二郎 バリトン:松下雅人
   合唱:悠久の第九合唱団

 最初に登場した合唱団の年齢に驚きました。
 男性団員の大半が60歳以上なのではないでしょうか?
 男性の方が女性より多いし、変わった合唱団でしたが、思いのほか素晴らしい歌声を聞かせてくれました。

 齊藤さんの指揮は、推進力があるというか速い。
 普段はリタルダンドがかかる部分もお構いなしに音楽は進んでいきます。
 これではオーケストラも大変だなあ、と同情しました。

 齊藤さんは身長が高く手足が長い。
 そのために音楽のスケールが大きくなっているように思われます。
 頭の上まで振り上げた指揮棒を下まで振り下ろせば、オーケストラが凄まじく咆哮します。
 フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュの指揮ぶりにも、このようなことが書かれていましたね。

 松下雅人さんはハイバリトンでしょうか。
 重みのない声で、僕のイメージとは違いました。

 第3楽章83小節からのホルンソロはまったくの見物、聞きものでした。
 スコアでは第4ホルンが吹くよう書かれていますが、この日は第1ホルンが真っ赤になって頑張っていました。

 齊藤さんは中日新聞に「エンタ目」というコラムを持っておられまして、ちょうどこの日は「第九に込められた理想」。
 ベートーベンは自由に対しては全面的に支持したが、平等は支持しなかった。
 彼はしばしば労働者階級をさげずみ、彼らが自分を含む高貴な人々から閉め出されるべきだと考えていた。
 というような内容でしたが、この文章がそのままプログラムに載っていたのは手抜きかなと思いました (^_^; 。
 
 
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