アントニオ・パッパーノ指揮 ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団演奏会
2011年10月1日(土)2:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 世評に高いアントニオ・パッパーノの指揮は、一度は聴いてみたいものだと思っていました。

 アントニオ・パッパーノは1959年、イタリア人の両親のもとロンドンで生まれた。
 アメリカでピアノや作曲を学んだ後、各地の歌劇場でコレペティトールとして研鑽を積む。
 1999年、かつて助手として働いたバイロイト音楽祭で楽劇『ローエングリン』を振ってデビューした。
 2005年よりローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団の音楽監督を務めている。

 イタリア語は良く分からないけれど、オーケストラの正式名称は「聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団」でしょうか。
 昔、「聖チェチーリア音楽院管弦楽団」という名前は、レコードでよく目にした記憶があります。


  アントニオ・パッパーノ指揮
  ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団演奏会

  2011年10月1日(土)2:00PM
  愛知県芸術劇場コンサートホール

 リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェヘラザード」
 チャイコフスキー:交響曲 第6番「悲愴」

 「シェヘラザード」は好きだけれど、パッパーノは普通の指揮で、オーケストラのレベルもそれほど高くなく、がっかりしました。

 ところが「悲愴」の第2楽章から、俄然面白くなりました。
 ちょっとしたフレーズのニュアンスが深いんです。
 やはり、指揮者が手を入れると音楽は変わってくるのだ、という印象。

 アンコールの1曲目は《運命の力》序曲。
 これは名演、絶品でした。
 今までこの曲では07年5月にカルロ・フェリーチェ劇場で聴いたダニエル・オーレンが最高だと思っていましたが、本日のパッパーノも素晴らしかったですね。

 これを「イタリアものだから」という言葉で片付けたくはありません。
 この曲を聴いただけでもコンサートに来た甲斐がありました。
 
 アンコールの2曲目は《ウィリアム・テル》序曲の行進曲でしたが、これは速いテンポですっ飛ばした、一本調子の音楽かと思いました。
 でも、会場は盛り上がっていました。
 

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