ヴォランド・ピアノ三重奏団 松田理奈
2011年10月27日(木)1:30PM 宗次ホール

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 『知られざるヴァイオリンの街 名古屋』(2010年12月18日)で聴いた松田理奈さん。
 あの時はちょっと物足りなかったので、再確認に行ってきました。
 宗次ホールの「スィーツタイム コンサート」はチケット代が安いので、気楽に聴きに行くことが出来ます (^_^) 。

 ヴォランド・ピアノ三重奏団
 2011年10月27日(木)1:30PM

 ヴァイオリン:松田理奈
 ピアノ:川田健太郎
 チェロ:奥泉貴圭

 ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
 ドビッシー:ピアノ三重奏曲ト長調
 ラヴェル:ピアノ三重奏曲イ短調

 ヴォランド・ピアノ三重奏団がどういういきさつで結成されたのか、プログラムには書かれていませんでした。
 「ヴォランド」ってどういう意味だろう?

 メンバーのプロフィールは詳細に書かれていました。

 ヴァイオリン:松田理奈

 1985年、神奈川県横浜市出身。
 東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校卒業後、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコースにて研鑽を積み、2006年ドイツ・ニュルンベルク音楽大学に編入。
 2007年、同大学を首席にて卒業。
 2010年、同大学院を首席にて卒業。
 日本とドイツでコンサート活動する傍ら、ニュルンベルク音楽大学にて教授アシスタントを勤めている。

 ピアノ:川田健太郎

 1983年東京都生まれ。
 東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校卒業後、単身モスクワへ留学。
 2008年、チャイコフスキー記念モスクワ国立音楽院本科卒業。
 全国各地でのソロ、室内楽での演奏活動だけでなく、さまざまなジャンルに活動の幅が広がっている。

 チェロ:奥泉貴圭(おくいずみ たかよし)

 1983年札幌市出身。
 東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を卒業後、ドイツ・トロッシンゲン音楽大学を経て、2007年より2年間バイエルン国立歌劇場の契約団員として研鑽を積む。
 2009年に帰国後、上野学園大学講師、オーケストラ客演首席奏者の活動を始めとし、ソロ、室内楽奏者として国内外で演奏活動を行っている。

 「スィーツタイム コンサート」とは言いながら、なかなか本格的なプログラムです。
 「亡き王女のためのパヴァーヌ」は大好きな曲ですが、編曲が気に入りませんでした。

 ドビッシーのピアノ三重奏曲は、ドビュッシーがまだパリ音楽院に在学中、18歳の時に書いた作品。
 楽譜が1980年代にアメリカで発見きれたそうです。
 まだドビュッシーらしさが発揮されていない曲かと思いました。

 プログラムによれば、ドビュッシーがこの曲の作曲に取り組んでいた頃、彼はチャイコフスキーのパトロンとして有名だったフォン・メック夫人に彼女の娘のピアノ教師として雇われ、長期旅行に同行していたそうです (@o@)。

 ラヴェルのピアノ三重妻曲は1914年、第一次世界大戦の始まった年に書かれた曲で、ラヴェルもこの大戦では陸軍輸送部隊のトラック運転手として従軍しました。
 ラヴェルにとってこの曲はいつ死んでもこの曲だけは世に残しておきたいと願った、遺言とも言える曲でしょう。

 この曲はなかなか充実した曲で、ヴォランド・ピアノ三重奏団はレベルの高いアンサンブルだと思いました。
 松田さんは演奏姿が少し猫背気味なのが惜しいですね。

 アンコールはピアソラ(多分)で、これも活気のある演奏でした。
 
 
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