『超名演!!』 セントラル愛知交響楽団第120回定期演奏会
2012年6月22日(金)6:45PM しらかわホール
指揮:レオシュ・スワロフスキー  ドヴォルザーク 『スラヴ舞曲 全曲』

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 セントラル愛知交響楽団、本日の指揮者レオシュ・スワロフスキーは昨日三ツ橋敬子さんの指揮で聴いたスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者としての来日でもありまして、つまりオーケストラと指揮者が一日違いでニアミス(?)しているんですね。
 オーケストラは今日は新潟で演奏中ですか。

 本日の曲目は『スラヴ舞曲全曲』というマニアックなと言いますか意欲的なプログラム。
 全曲制覇をしたかったのですが、2日続けて仕事を休むわけにもいきません。
 後半だけ聴きましたが、このコンサートはこちらの予想を遙かに超えた、驚くべきコンサートとなりました。

 第120回定期演奏会 ~軽鴨(かる)の子のワルツ水輪をふやしゆく~
 2012年6月22日(金)6:45PM)しらかわホール

  指揮:レオシュ・スワロフスキー

  ドヴォルザーク『スラヴ舞曲第1集 Op.46』
           『スラヴ舞曲第2集 Op.72』

 レオシュ・スワロフスキーは1961年生まれというから51歳でしょうか。
 北ボヘミア地方のヤブロネツで、プラハ国民劇場ファゴット奏者の父とピアニストの母の間に生まれる。
 有名なハンス・スワロフスキーは彼の叔父に当たる(ここが知りたかったところです)。
 プラハ音楽院でフルートを学び、卒業後はプラハ音楽院に進む。
 指揮をヴァーツラフ・ノイマン、ズデニュク・コシュラーらに学ぶ(叔父さんには習ってないようです)。
 ブルノ・フィルの首席指揮者、プラハ国立歌劇場の芸術監督を歴任した。

 僕が聴いた後半のプログラム『スラヴ舞曲第2集 Op.72』は奇跡的とも思える超名演でした。
 僕の人生で、これ以上の『スラヴ舞曲』を聴くことは無いでしょう
 レオシュ・スワロフスキーは今まで聴いたチェコの指揮者で最高の人ではないでしょうか?
 お国ものの『スラヴ舞曲』だから、これほどまでの演奏が出来たのでしょうか?

 昨日は三ツ橋敬子さんの紋切り型の指揮にガッカリして後半の『新世界』を聴かずに帰った僕だけれど、レオシュ・スワロフスキーの『新世界』はどうしても聴かなくてはなりません。
 あわててプログラムに書かれた予定を調べ、7月1日(日)ザ・シンフォニーホール、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団のチケットを買ってしまいました (^_^) 。

 またセントラル愛知交響楽団の演奏が「これが本当に名古屋の地方オーケストラなのか?!」と信じられないほどレベルが高かった。
 指揮者の力で一人一人の奏者に実力以上の演奏をさせてしまった感じ。
 僕はプラハのスメタナホールでチェコのオーケストラを聴いたことがあるけれど、今日の演奏をスメタナホールに載せれば、拍手喝采間違いなし。
 こうなるともう世界レベルですね。
 どうしてセントラル愛知交響楽団がこのように素晴らしい指揮者を呼ぶことができたのでしょうか?

 アンコールは『スラブ舞曲第2集15番ハ長調』。
 本番以上の乗りに乗った演奏で、スワロフスキーは最後のフォルティシモを大きく切りながら、会場を振り向きました。
 「どうだ、やったぜ!」というような感じかな。
 本人にとっても会心の出来だったのでしょう。

 サントリーホールでは6月27日(水)に三ツ橋 敬子さんの、そして翌28日(木)にはレオシュ・スワロフスキーの指揮するスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団演奏会がありますから、指揮者によって同じオーケストラがどれほど変わるのか、それとも変わらないのか、体験してみる絶好の機会かと思います。