スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:レオシュ・スワロフスキー チェロ:ガブリエル・リプキン
2012年7月1日(日)2:00PM ザ・シンフォニーホール

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 6月22日(金)のセントラル愛知交響楽団定期演奏会で『スラヴ舞曲』を聴いて、驚異的な演奏に仰天したレオシュ・スワロフスキー。
 出来るだけこの人のコンサートを聴いておかなくてはと、あわてて大阪のチケットを買ってしまいました。

 スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮:レオシュ・スワロフスキー
 チェロ:ガブリエル・リプキン

 2012年7月1日(日)2:00PM
 ザ・シンフォニーホール

 スメタナ:交響詩『モルダウ』
 ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調
 ドヴォルザーク:交響曲 第9番『新世界より』

 『モルダウ』は、プロの指揮者ならこれくらいは当然、という演奏でした。
 何回も聴いたことがある『モルダウ』で、驚異的な演奏はないでしょう。

 ガブリエル・リプキンは、1977年イスラエル生まれ。
 あまりにもテンポの変化が極端で、プログラムに書かれたように「鬼才」かも知れないけれど、常識外れはあまり好きにはなれません。
 6月24日に聴いたドミトリー・フェイギンの演奏の方が、ずっと好感の持てるものでした。
 チェロ協奏曲が終わり、会場の拍手にリプキンが出てきます。
 リプキンはオーケストラに向かって大きく手を叩き、その健闘をたたえたのですが、オーケストラで拍手をしているのは弦楽器の1プルット目くらいかな。
 もう少しいたかも知れませんが、木管奏者で拍手する人が無く、いかにも異様な雰囲気でした。

 『新世界』は聞き飽きた感もあるこの曲が、名曲に聞こえてきたので(特に後半)、良い演奏だったのだと思います。

 アンコールはスワロフスキー自身による「スラブ舞曲15番!」という紹介があって、名古屋と同じ曲が演奏されました。
 あまり有名な曲ではないけれど、スワロフスキーの手にかかると、この上ない名曲に聞こえます。
 本場の指揮者とオーケストラによる「スラブ舞曲」を聴くことが出来て、満足満足 (^_^) 。
 何はともあれ凄い演奏で、会場も大いに盛り上がりました。

 でも、セントラル愛知交響楽団の演奏も、スロヴァキア・フィルに負けていない名演だったと思いますよ。
 指揮者の力は偉大だなと、改めて思いました。
 この指揮者はずっと聴き続けていきたい指揮者です。