劇団四季 《サウンド・オブ・ミュージック》
 2013年9月11日(水)6:30PM 新名古屋ミュージカル劇場

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 リチャード・ロジャーズ&オスカー・ハマースタインII世コンビの最後の作品《サウンド・オブ・ミュージック》は1959年にブロードウェイで初演されました(主演/メリー・マーティン)。
 1965年にジュリー・アンドリュース主演の映画が大ヒット。
 その名作を2006年にアンドリュー・ロイド・ウェッバーがリメイクし、ロンドンで上演したのが、劇団四季の《サウンド・オブ・ミュージック》になるそうです。

 劇団四季 《サウンド・オブ・ミュージック》
 2013年9月11日(水)6:30PM
 新名古屋ミュージカル劇場

 マリア:江畑晶慧
 トラップ大佐:深水彰彦
 修道院長:秋山知子
 エルザ:八重沢真美
 マックス:勅使瓦武志
 シュミット:はにべあゆみ
 フランツ:南 圭一朗
 リーズル:吉良淑乃
 ロルフ:岸 佳宏

 演出はジェレミー・サムズという人で、ミュージカルだけでなくオペラの演出もしているようで、イングリッシュ・ナショナル・オペラではワーグナーの《ニーベルングの指環》 (@o@) も演出しているようです。
 本日の上演時間は2時間30分(休憩15分)。
 映画は2時間55分かかっているので、映画より40分くらい刈り込んであります。

 ストーリーの流れとしてはブロードウェイ初演版に映画の「I HAVE CONFIDENCE」と「SOMETHING GOOD」を追加した感じでしょうか。
 かなりの時間短縮が図られているので、話はあれよあれよとスピーディーに進み、セリフが多くなっていますが、大きい不満を感じるところはありませんでした。
 舞台転換もスムーズで、この演出は気に入りました。

 マリア役の江畑晶慧さんは韓国の方だそうで、韓国訛りと劇団四季式発声法がシンクロすると違和感を感じる部分もありましたが、彼女なりに頑張っておられたと思います。
 他の劇団四季のキャストのレベルは、いつものように高いと思いました。
 子供達を演じた名古屋キッズも健闘していると思いました。

 キャスト表でエルザ役に八重沢真美さんの名前を見つけて久しぶりに歌声を聞けるかと思ったのに、エルザに歌はありませんでした。
 映画でカットされた「HOW CAN LOVE SURVIVE」は聴いてみたかったですね。
 この舞台では映画に較べ、トラップ大佐とエルザの政治的立場の相違が強調されていました。

 修道院から逃げるところでマリアは「山の向こうはスイス。自由の国よ」とか言っていましたが、どうにかならないものでしょうか?
 『パノラマツアー』でも、物笑いの種になっていたのにね。

 ザルツブルクはドイツに囲まれていて、スイスは何百キロも先だということは、《サウンド・オブ・ミュージック》のファンなら御存知のことでしょう。
 ところが今回のプログラムに「オーストリアはどんな国?」という記事があって、オーストリアの地図が堂々と載っているのには仰天しました (@o@)。
 どこがザルツブルクでどこがスイスなのかは書かれていないので、分からない人は分からないだろうけれども。

 この公演は9時に終わりました。
 最初のカーテンコールには子供達は出てきましたが、2回目からは出てきません。
 法律で、9時を過ぎると子供は舞台に上がれないそうです。

 浅利慶太さんの言葉の中に「《サウンド・オブ・ミュージック》は、今後も、劇団四季にとって大切なレパートリーとなることでしょう」とありましたが、僕もそう思います。