ビエロフラーヴェク&シュパチェック&チェコ・フィル
2013年11月4日(月・祝)2:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

「REVIEW13」に戻る  ホームページへ
 
 
 今秋、名古屋にはウィーンフィルやベルリンフィルがやって来るようです。
 しかし、これらのオーケストラはテレビによく出てくるし、何よりチケット代が高い。
 ということで、僕はイルジー・ビエロフラーヴェク指揮のチェコフィルを選びました。
 テレビで放送されなさそうだから (^_^ゞ。

 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演
 2013年11月4日(月・祝)2:00PM
 愛知県芸術劇場 コンサートホール

 指揮:イルジー・ビエロフラーヴェク
 ヴァイオリン:ヨゼフ・シュパチェック(コンサートマスター)

 ・グリンカ:歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲
 ・ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
 ※ソロアンコール:プロコフィエフ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3楽章
 
 ・チャイコフスキー:交響曲第6番『悲愴』
 ※アンコール
 ・ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
 ・ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第3番
 ・イルジー・カラフ編曲:ふるさと

 ソリストのヨゼフ・シュパチェックは1986年チェコに生まれました。
 カーティス音楽院、ジュリアード音楽院に学び、ジュリアード音楽院ではイツァーク・パールマンに師事しました。
 そして、パールマンの勧めでチェコフィルのオーディションを受け、24歳でチェコフィルのコンサートマスターに就任しました。

 ヨゼフ・シュパチェックはただのコンサートマスターに留まらない、素晴らしいヴァイオリニストでした。
 同じブラームスのヴァイオリン協奏曲ということでは、9月26日に聴いたジェニファー・パイクより遙かに優れたヴァイオリニストかと思いました。
 アヴァネシヤン、レイ・チェンに続く集団を形成するレベルのヴァイオリニストで、ソリストとしての活躍も始まることでしょう。

 指揮者のイルジー・ビエロフラーヴェクはプラハ生まれ(1946年)。
 14歳でプラハ音楽院に入学、指揮法を学んだ。
 セルジュ・チェリビダッケのアシスタントを務めた後、1973年チェコ・フィルを指揮。
 また、1972年から1978年までブルノ国立フィルの指揮者を務める

 1989年のビロード革命の後、1990年、ヴァツラフ・ノイマンの後任としてチェコ・フィルの首席指揮者に任命される。
 しかし1993年、ゲルト・アルブレヒトにその地位を奪われる。
 その後のチェコフィルはウラディミール・アシュケナージ、ズデニェク・マーカル、エリアフ・インバルを経て、2012年からはビエロフラーヴェクが20年ぶりに首席指揮者に復帰した。

 後半の『悲愴』は、第1ヴァイオリンが8プルットという大きな編成で演奏されました。
 しかしその音楽は普通の演奏で、あまり閃きを感じることはありませんでした。
 管楽器に女性が少ないオーケストラだと思いました。

 アンコールの「スラブ舞曲」は微妙なテンポ、リズムの変化が「お国もの」だなと思わせました。
 いろいろな編曲による「ふるさと」を聴くことが出来るのは、僕の喜びとするところです。
 演奏会が和みますね (^_^) 。