アリス=紗良・オット & フランチェスコ・トリスターノ 「デュオ」
2014年6月25日(日)7:00PM 岡崎シビックセンター
コンサートホール「コロネット」

「REVIEW14」に戻る  ホームページへ
 
 
 アリス=紗良・オットを初めて聴いたのは、2009年5月29日(金) 『チャイコフスキー・スペクタクル』
 若くて綺麗なピアニストとして売り出し中でしたが、音楽的には普通の演奏かと思いました。

 あれから5年の日々が経ち、『音楽の友』にエッセイを連載しているアリス=紗良・オット。
 多くの世界的な指揮者、音楽家との経験を積んだアリス=紗良・オットがフランチェスコ・トリスターノとのデュオコンサートを開くわけです。

 徳川家康の街、岡崎は三河の中心都市です。
 岡崎駅からタクシーに乗り、「コロネットへ!」と言ってみましたら、「そんなところは知らない!」。
 それなら「シビックセンターへ!」と言ってみたら、すぐにホールに到着しました。
 425席のコロネットは、既にソールドアウトでした。

 アリス=紗良・オット & フランチェスコ・トリスターノ 「デュオ」
 2014年6月25日(日)7:00PM 岡崎シビックセンター
 コンサートホール「コロネット」

 ラヴェル / トリスターノ編:ボレロ
 ドビュッシー / ラベル編:3つのノクターンより 第1曲「雲」、第2曲「祭り」
 ラヴェル:ラ・ヴァルス
  ===================

 トリスターノ:「ア・ソフト・シェル・グルーヴ」組曲
                  
[日本初演]
 ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

 いずれも現代曲風の音楽でしたが、第1ピアノを演奏したアリス=紗良・オットの自信に満ちた演奏が印象的でした。
 彼女はドイツ人と日本人の両親を持つ25歳。

 フランチェスコ・トリスターノは1981年ルクセンブルク生まれ。
 BS「クラシック倶楽部」でバッハを聴いたことはありますが、実際の演奏を聴くのは初めてです。
 
 フランチェスコ・トリスターノの方が年上ですが、舞台上ではアリス=紗良・オットが主導権を持っていました。
 第一ピアノなので音楽的にはもちろん、入退場のタイミングまで彼女が指示をしていました。

 トリスターノ作曲の「ア・ソフト・シェル・グルーヴ」という曲は現代音楽にしては分かりやすい曲でした。
 途中でトリスターノが靴底で床を踏みならし、
アリス=紗良・オットはピアノから離れ手拍子を打ち鳴らすという場面がありまして、会場も一緒に手拍子。
 大いに盛り上がりました。
 度胸がありますね。
 ユーミンのような感じでしょうか。

 「春の祭典」は2014年3月15日に聴いたアシュケナージ父子より、鍵盤を肱打ちしたりする尖った音楽で、気に入りました。