名フィル第489回定期演奏会 指揮:沼尻流典 Vn:神尾真由子 2021年4月24日(土)2:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール |
![]() 第489回定期演奏会 〈沼尻竜典のショスタコーヴィチ#11〉 2021年4月24日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール 指 揮:沼尻竜典 ヴァイオリン:神尾真由子 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調 K.218 ショスタコーヴィチ:交響曲第11番ト短調 作品103『1905年』 名フィル475回定期(2020年1月18日)に素晴らしい楽劇《ニーベルングの指環》[沼尻版]を聴かせてくれた沼尻竜典さん。 今回の演目はショスタコーヴィチが51歳の時の1957年に作曲された、交響曲第11番ト短調『1905年』。 『1905年』はガボン神父率いる民衆が、ロマノフ王朝に憲法制定会議の召集、労働者の諸権利の保障、日露戦争の中止、各種の自由権の確立など請願するためペテルブルク宮殿に向かって行進し、その無防備の民衆に対して軍隊が発砲し、千人以上を射殺した、いわゆる「血の日曜日事件」を題材としている。 暗い雰囲気で始まり、メロディーも形式も分からない曲で60分。 最後はパイプオルガンに照明が当たり、2台のチュブラーベルを含む打楽器が打ち鳴らされ、やがて静まって終わりました。 金管楽器、打楽器の活躍する曲でしたが、沼尻さん率いる名フィルは良い演奏をしたと思います。 技術的に難しそうな曲で、名フィルのレベルは高いと思いました。 沼尻さんが3月7日に指揮した《ローエングリン》(びわ湖ホール)は濃密な音楽で、3月11日に聴いた大野さんの《ワルキューレ》(新国立劇場)より強く印象に残っています。 びわ湖ホールと沼尻さんといえば、こんなニュースが。 びわ湖ホール(大津市打出浜)は1日、2022年3月末に満了となる沼尻竜典芸術監督(56)の任期を1年延長すると発表した。 神尾真由子さんは最近レッスン風景をTVで見ることが多い。 モーツァルトのヴァイオリン協奏曲は小学生でも弾くような曲ですが、本日の演奏はちょっと線が細かったでしょうか。 ソロアンコールはH.W.エルンスト( 1814~1865/オーストリア帝国(現在のチェコ)生まれのヴァイオリニスト兼作曲家):シューベルトの『魔王』の主題による大奇想曲 作品26。 バッハなどでお茶を濁すよりこのような難曲に挑む姿勢が好ましい。 部分的に弾けていない部分があったけれど、難曲だから、その挑戦する姿勢を評価したいと思います。 |