アンドレア・シェニエ ガラコンサート
三河オペラ 2022
年8月21日(日)2:00PM
 
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 僕は笛田博昭さんのファンで、今回が74回目の鑑賞となります。
 先日も宗次ホールのリサイタルを堪能させていただきました。
 彼のアンドレア・シェニエはぜひ聴いてみたいものだと思っていました。

 笛田さんは最近TV出演も多く、エンター・ザ・ミュージック『三大テノールの宴』で,福井 敬さん、村上敏明さんと一緒に 『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』などを歌っておられました。
 あとは自宅屋上で飼っている鯉の話かな。
 
 さて、三河オペラは「第26回三菱UFJ信託音楽賞」《イル・トロヴァトーレ》を受賞されたレベルの高い地方オペラです。
 来年5月6日(土)・7日(日)にジョルダーノ作曲《アンドレア・シェニエ》が上演されル予定です。
 キャストは笛田博昭さんと森谷真理さん上江隼人さん以外はオーディションで決められ、結構有名人も挑戦されたようようです。

 笛田博昭さんは第1回目からの出演。
 森谷さんはこの地方と関係があるのかな? 名古屋音楽大学准教授。
 今井俊輔(Br)さんは「珍しい演目なので挑戦したかった」と言っおられましたました。
 
 まず気になったのがプログラム。
 アンドレ・シェニエ(オペラではアンドレア・シェニエ)がギロチンで処刑されたのは1794年7月25日。
 ウジェーヌ・ドラクロワによって描かれた絵画『民衆を導く自由の女神』は1830年に起きた『7月革命』。

 つまり『アンドレア・シェニエ』と『民衆を導く自由の女神』は別時代の話なんです。
 ミュージカル《レミゼラブル》にも同じような間違いがありますが来年の公演のプログラムは修正したほうが良いかと思います。

 僕は2011年にパリ旅行をしてマリー・アントワネットが幽閉された『コンシェルジュリー』を訪れたことがあります。
 同じ牢獄に『ジロンド党員の礼拝室』という絵が掛かっており、その中央にアンドレ・シェニエが書かれていたんですね。
 結構大物なんだと驚きました。
 コンシェルジュリーは失脚したロベスピエールが最後の時を待った建物でもあり、不気味でしたね。

 第3イタリア歌劇団公演のDVDで予習しました。
 1961年9月28日、東京文化会館における第3回イタリア歌劇団公演(NHK招聘)が日本初演。
 シェニエ役にマリオ・デル=モナコ、マッダレーナ役にレナータ・テバルディ、ジェラール役、アルド・プロッティ、指揮フランコ・カプアーナ指揮、管弦楽・NHK交響楽団。
 プロッティの邪悪なジェラールが良かったですね。

 三河市民オペラ《アンドレア・シェニエ》・コンサート
 2022.8.21(日)2:00PM
 穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール
 出演
 森谷真理(S) 笛田博昭(T) 今井俊輔(Br)
 園田隆一郎(構成・P) 小埜寺美樹(P)
 曲目
 1部:オペラ・アリア&二重唱
 2部:「《アンドレア・シェニエ》」から

 2003年5月6日(土)・7日(日)
 園田隆一郎(構成・P)演出 高岸未朝
 管弦楽 セントラル愛知交響楽団
 合唱 三河市民オペラ合唱団

 最後に園田隆一郎さんから、このオペラを見る人は映画『フィラデルフィア』(トム・ハンクク)を見て、予習するようアドバイスがありました。
 マリア・カラスが歌っているのね。

 このコンサートも最後のアンコールです。
 シェニエとマッダレーナが強く抱きながらギロチンに向かうクライマックスです。

 と思ったら曲は『タイム・トゥ・セイ・グッバイ』。
 事情は分かるけれど、何だかガックリしました。