第87回市民会館名曲シリーズ 〈マイ・フェイヴァリッツⅡ/ソアーレスのNo.3〉
2023年7月22日(土)4:00PM 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
指 揮:ジョゼ・ソアーレス ヴァイオリン:中野りな​ (名古屋市民会館 大ホール)
 
『REVIEW23』に戻る  『ホームページへ』  『メンデルスゾーンの家』  『サン・サーンスの墓』
  
 
 第87回市民会館名曲シリーズ
 〈マイ・フェイヴァリッツⅡ/ソアーレスのNo.3〉

 2023年7月22日(土)4:00PM
 日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
 (名古屋市民会館 大ホール)

 指 揮:ジョゼ・ソアーレス
 ヴァイオリン:中野りな(第8回仙台国際音楽コンクール ヴァイオリン部門優勝)*

 モーツァルト:ディヴェルティメント第3番ヘ長調K.138
 サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番ロ短調 作品61*
 メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調 作品56『スコットランド』

 2023年3月25日(土)に行われた『第9回宗次エンジェルヴァイオリンコンクール』で第1位の橘和美優(きつわみゆ)さんは『第8回仙台国際音楽コンクール(2022年)の第5位』。
 では、仙台コンクール第1位の中野りなさんはどんなものだろう?という興味で、久しぶりの名古屋市民会館に行ってきました。

 冒頭に7月11日に逝去された外山雄三さん(元名フィル常任指揮者)を偲んで『カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲』が献奏されました。

 中野りなさんは2004年、東京都出身。
 2021年第90回日本音楽コンクール優勝。
 2022年第8回仙台国際音楽コンクールにおいて、史上最年少の17歳で優勝。
 現在、桐朋学園大学「ソリスト・ディプロマ・コース」に在学し、辰巳明子に師事。
 楽器はITOHより貸与されている1716年製のアントニオ・ストラディヴァリウス。

 中野さんは白いドレスで現れました。
 スレンダーなのでちょっと音が細いかなとも思ったのですが、素直な美しい演奏で気に入りました。
 ソロアンコールは無し。

 中野さん以上に気に入ったのが、指揮者のジョゼ・ソアーレス。
 ソアーレスはブラジル・サンパウロ市出身。
 2021年、23歳で第19回東京国際音楽コンクール指揮第1位。
 現在、ミナス・ジェライス・フィルハーモニー管弦楽団(ブラジル)のアソシエイト・コンダクター。

 「第19回東京国際音楽コンクール本選レビュー」山田治生
 『第1位は、今回の12人の参加者のなかで最年少の、ブラジル出身のジョゼ・ソアーレス。大管弦楽を要し複雑な変拍子で書かれた「ペトルーシュカ」のような作品において、これほど明確なテクニックでオーケストラに落ち着いて指示を出すとは、恐るべき23歳である。』

 本日の『スコットランド』は生き生きとした演奏で、すべての楽器が跳びはねて輝いている。
 第2楽章のクラリネットソロなんか、いつもは冷静なボルショスさんが体を揺らし顔を真っ赤にしての大熱演。
 カーテンコールで大拍手を受けていました。

 カーテンコールでは日本語の挨拶あり。
 「コンニチハ(拍手)、アンコール?????イタダキマス」
 ちょっと文法がおかしいけれど、好感度アップです。

 曲は、ゲーハ=ペイシェ作曲:モウラン
 聴きやすい、洒落た曲でした。