名古屋テアトロ管弦楽団/合唱団 第6回公演
 《椿姫》」全3幕(コンサート形式)
 2024年7月7日(日)2:00PM​ 東海市芸術劇場 大ホール​

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 名古屋テアトロ管弦楽団/合唱団 第6回公演

 《椿姫》」全3幕(コンサート形式)
 2024年7月7日(日)2:00PM
​ 東海市芸術劇場 大ホール​

 指 揮:辻 博之
 舞台監督:礒田有香

 ヴィオレッタ:二宮咲子
 アルフレード:岡田尚之
 ジェルモン:増原英也
 フローラ:成田伊美
 ガストーネ子爵:大久保 亮
 アンニーナ:井口侑奏
 ドゥフォール男爵:初鹿野 剛
 ドゥビニー侯爵:森 翔吾
 グランヴィル医師:林 隆史

​​​ 管弦楽:名古屋テアトロ管弦楽団
 合 唱:名古屋テアトロ合唱団

 毎年通っている名古屋テアトロ管弦楽団/合唱団、今年の演目はちょっと苦手の《椿姫》ですが、まあ致し方ありません。
 舞台は原則的にコンサート形式なのですが、女性は派手なドレスで、時々オペラになります。
 これはかなり有効で、いつもながらの礒田有香さんのアイディアには感心してしまいます。

 辻 博之さん指揮するオーケストラ、特に合唱団(暗譜)は迫力がありました。
 辻さんはオペラの指揮、オペラ公演に慣れており、「この人について行けば間違いない」という安心感がありました。

 二宮咲子さんを聴くのは久しぶり。
 愛知県岡崎市出身、国立音楽大学声楽科卒業。
 第36回イタリア声楽コンコルソ(2005年)、ファイナリスタ。
 ちなみに、笛田博昭さん、加藤利幸さんは第37回(2006年)

 二宮さんはイタリア、トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニ(新野外湖畔劇場)で行われた、第57回プッチーニ・フェスティバル「蝶々夫人」公演で蝶々さん役を演じられたそうです。
 岡村喬生版《蝶々さん》のDVDあり。

 本日のヴィオレッタも好演でした。
 最後は舞台後方で右手を挙げたままで絶命。
 ベッドがありませんからね。

 僕は2011年5月1日にパリのモンマルトル墓地に《椿姫》原作者デュマ・フィスのお墓を訪ねました
 その時に、《椿姫》マリ・デュプレシスのお墓を見逃したのは痛恨の極みでした。
 お墓が多すぎて……。

 岡田尚之さんのアルフレードは髪型のためか、おじさんに見えました。
 1幕の途中から声の調子が悪くなり、「カヴァーキャストはいるのか?」と心配になりましたが、最後まで歌い切れて良かった。
 せっかくの舞台、ご本人が一番悔しかったでしょう。

 「花から花へ」のテノールは2階席で歌われましたが、これは有効でした。
 ハープの伴奏でしたが、ハープの出番ってここだけなのね。
 贅沢なものです。

 ジェルモンの増原英也さんは中学校の後輩(世代が違いすぎるけれど)。
 ミュージカル《レ・ミゼラブル》の司教様が当たり役。
 本日も大変立派な歌唱かと思いました。

 ということで、苦手な《椿姫》ですが、十分に楽しませていただきました。
 「カーテンコールの写真を撮ってネットで拡散してください」という放送がありましたので、挑戦させていただきます。