オーケストラ・アンサンブル金沢 第48回名古屋定期公演
2024年9月24日(火)7:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 オーケストラ・アンサンブル金沢
 第48回名古屋定期公演
 2024年9月24日(火)7:00PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 川瀬賢太郎(指揮/OEKパーマネント・コンダクター)
 セルゲイ・ナカリャコフ(トランペット)
 オーケストラ・アンサンブル金沢(管弦楽)

 サン=サーンス:交響詩「死の舞踏」作品40
 アルチュニアン:トランペット協奏曲
 ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73

 能登半島の洪水ニュースが続いている中、名古屋で金沢のオーケストラを聴くとは残念な巡り合わせです。
 また名フィルの音楽監督である川瀬賢太郎さんをOEKのパーマネント・コンダクターとして聴くこともおかしな感じです。

 僕は2015年5月5日(火・祝)に、白山の写真を撮るついでに金沢に寄ってみたら「ラ・フォル・ジュルネ 金沢」が開かれていました。
 名古屋から金沢は遠いんですよね。


 「死の舞踏」ではコンサートミストレスのアビゲイル・ヤングさん(?)が別々に調弦された2台のヴァイオリンを持ち替えて、大活躍でした。

 セルゲイ・ナカリャコフとは懐かしい名前ですが、白髪も増えているようです。
 実演を聴くのは初めてでしょうか。
 ソロアンコールは「G線上のアリア」でした。 

 ソロアンコールの最後に川瀬さんとナカリャコフさんがバケツを持って現れました。
 そして能登半島のための義援金が募られました。
 団員と共に、客席を回ります。
 やはりナカリャコフさんの周りに人が集まり、握手をしたりツーショットの写真を撮ったり。

 僕は3階席で観客は30人くらいだったでしょうか。
 ちゃんと回ってこられました。
 義援金は629,189円集まったそうです。

 僕が大外科医ビルロートの交響曲第2番について「この曲はすべてが青い空、川のせせらぎ、太陽の光と涼しい森の木陰だ。ペルチャッハとはどれほど美しいところだろう」という言葉に惹かれてペルチャッハを訪れたのは1991年8月7日のことでした。
 当時は(今も?)ペルチャッハについての資料はなく、ぶっつけ本番の旅でした。

 ブラームスが住んだ家は「ラパッツ」というペンションになっていました。
 この「ラパッツ」は今では「ブラームスパーク」という駐車場になっているそうで、貴重な写真かと思います。
 そしてこの旅から僕の「音楽紀行」が始まったわけです。

 本日の演奏は第1ヴァイオリン4プルットという小編成で、どうしても音の豊かさに欠ける。
 川瀬さんの指揮も一本調子かと、残念でした。

 アンコールはロースト作曲の「カンタベリーコラール」という静かな弦楽合奏で、この曲は気に入りました。
 ベルギーの作曲家ヤン・ヴァン・デル・ローストがイングランド国教会の総本山カンタベリー大聖堂を訪れた際に得たインスピレーションを基に、金管ブラスバンドの委嘱によって1990年に作曲された曲だそうです。