ドイツ音楽紀行(21)1997年4月16日(水) バーデンバーデン(1)市内観光 |
バーデンバーデンにはドイツ唯一の(多分)ブラームスハウスがある。 この家を訪れることが、今回の旅行の最大の目的の一つであった。 ブラームスは1865年(32才)から1874年(41才)の夏を、バーデンバーデンで過ごしている。 ブラームスには妻や子供がいなかったためもあるのだろうが『マイホーム』というものに関心が無かったようだ。 伝記を読んでいても、旅から旅の連続なのね。 その彼が10年もの夏の時期をバーデンバーデンで過ごすことになったのは、ここに愛するクララ・シューマンの屋敷(別荘?)があったため。 バーデンバーデンの町外れに KLOSTER LICHITENTAL という僧院があって、その付近がリヒテンタールと呼ばれており、ブラームスハウスはそのリヒテンタールにある。 だから、彼の伝記に出てくるバーデンバーデンとリヒテンタールは同じものと考えていいのだろう。 で、バーデンバーデンの街から KLOSTER LICHITENTAL まで続いている、木立の並ぶ散歩道が LICHITENTALER ALLEE で、かつて王侯貴族や文化人が散歩した社交場だ。 ちなみにバス通りは LICHITENTALER STRASSE。 ![]() 12:59 カールスルーエ発、13:14 バーデンバーデン駅(写真右 → )到着。 駅からバーデンバーデンの街までは遠い。 201番のバス(LICHITENTAL/OBERBEUERN 行き)に乗り、30分以上。 バーデンバーデンは予想よりずっと大きい街だったが、ヴィースバーデンとは異なり、昔からの温泉町という佇まいが好ましい。 街の中心となるアウグスタプラッツで運転手が突然立ち上がり、何か僕に向かって叫んでいる (^_^ ;;。 どうも『ここが街の中心だ!』と言っているようだ。 『ブブ・・ブラームスハウス!』と言ったところ、納得してくれて、この危機を乗り切ることが出来た (^_^;。 そう、ブラームスハウスはバーデンバーデンの中心街を通り過ぎた、向こう側になるのだ。
ブラームスプラッツでバスを降りて、前方へ進むと右側にクララ・シューマン・プラッツがある。 で、このクララ・シューマン・プラッツから左後方を見ると少し高台に建っているのが写真でお馴染みのブラームスハウス。 そもそも僕がこの日にバーデンバーデンまで遠征することになったのは、月・水・金の15時 〜 17時という、ブラームスハウスのとんでもない開館時間のため。 開館時間を確認して、1時間あまり時間があるので、もう一度アウグスタプラッツに戻る。 ![]() 日本語パンフレットあり。 『ガイドブック音楽と美術の旅/ドイツ』に書いてあったクララ・シューマンハウスについて尋ねたところ、『もう家は残っていない』との返事。 ではこの本に載っている写真は何なのか (@_@)?? また、ザルツブルグの『聖霊降臨祭音楽祭』を誘致して、来年から開催されるフェスティバルについても聞いてみた。 新しい劇場は街の入り口の旧中央駅の後ろに建てられているそうだ。 帰りのバスから確認したが、巨大なガラス張りの建物であった。 |