ザルツブルク紀行 2007
13)自信を持って(1) ノンベルク修道院 07年8月14日(火)
サウンド・オブ・ミュージックを究める(4)

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 「自信を持って」は、ノンベルク修道院からマリアが出てくるシーンから始まります。
 実際のマリア(本名マリア・アウグスタ・クチェラ・1905年1月26日〜1987年3月28日)は、この修道院の修道女見習いでした。

 修道院長から男やもめのトラップ大佐の家に行き、7人の子供の家庭教師になるよう命じられたマリアは、古い帽子をかぶり、お下げ渡しの服を着て、ギターを持って修道院を出発します。
 
 映画の写真と較べてみましたが、「自信を持って」と、修道院に帰ったマリアを子供達が迎えに来るシーンは、ここで撮影されたことに間違いないようです。
 映画は秋に撮られたのか、木の葉がもっと少なかったですね。

 ただ、マリアは鉄の扉を開ける前に、向かって右の壁にある何かに祈りを捧げますが、現在そこには配電盤(?)があるだけで、気抜けしました (^_^ゞ。
 
ノンベルク修道院 正面の扉
中から 壁には配電盤? 正門を抜けた右側の道を見る
 

 目の前に聖堂の入り口があり、「ガイドツアーお断り」の張り紙がしてありました。
 714年に創設されたノンベルク修道院は、ドイツ語圏で最も古い女子修道院だそうです。
 トラップ夫妻は、1927年11月27日にこの修道院で結婚式をあげました。

聖堂の入り口 トラップ夫妻の結婚式が行われた
 

 ノンベルク修道院を出たマリアは坂道を下るんですが、この坂道がおかしい。
 鉄の柵やコンクリートの壁で、映画に出てくるような石垣ではないんです。

 決定的なのは2本の尖塔を持つドーム(手前)と、1本の細い塔を持つフランツィスカーナー教会の位置関係が映画と反対なんです。
 木之下晃さんの『永遠のサウンド・オブ・ミュージック』にはここからの写真が載せられています。

 では、本当にこのシーンが撮られたのはどこなのでしょう?
 その場所を求めてドームを過ぎ、フランツィスカーナー教会を過ぎて行くと、そこにあるのはザルツブルグ祝祭劇場でした (@o@)。
 どうも映画はこの辺りの高台で撮影されたようですが、下から見たところでは、そこに映画のように見晴らしがよい場所は見つかりませんでした。

 『永遠のサウンド・オブ・ミュージック』には、「実際にロケをした場所は木が大きく茂って見晴らしが悪くなっている」と書かれています。

 短いシーンのためにえらく遠いところまで行ったものだと、感心したり呆れたり (^_^; 。

下り坂は鉄の柵 フランツィスカーナー教会とドーム(手前)


 マリアは街に下り、ドーム広場からレジデンツ広場への門をくぐります。

 メイキングDVDによれば、この門の後ろを小走りに歩く3人の女性の一人が本物のマリア・フォン・トラップ夫人なんだそうです。
 夫人はザルツブルクの現場に現れ、台本の訂正を求めたり、出演を求めたりして、邪魔者扱いされていたようです (^_^; 。
 
 映画に戻って、マリアはレジデンツ広場の噴水の水を、馬の彫刻にかけます。
 
ドーム広場からレジデンツ広場へ レジデンツ広場の噴水
ここに立って水をかける この水が見たかった (^_^ゞ


 続いてマリアはカピテル広場からバスに乗ります。
 つまり、レジデンツ広場から門を通ってドーム広場へ移動し、そしてドーム広場の前を通ってカピテル広場に移動するわけです。
 ノンベルク修道院から坂を下りてくれば、まずカピテル広場に出てくると思いますよ (^_^ゞ。

 大きい金色のボールがドーンと置かれている広場に『サウンド・オブ・ミュージック』の面影はありませんが、少し左に移動してみれば、映画のシーンが見えてくるでしょうか。

 自信を持って(2)はこちらへ続きます。
 
カピテル広場 左に寄れば映画のシーンが
 
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