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僕は「ウィーン楽友協会 黄金のホール」に一度入ったことがありまして、それは1987年の「カラヤンのニューイヤーコンサート」。 これは我が生涯で最高のコンサートの一つでした。 僕はカラヤンの良い聴き手ではありませんが、このときのカラヤンは素晴らしかった。 『皇帝円舞曲』など、カラヤンの指の間からポロポロと真珠が落ちるような気がしたものです。
21年ぶりに入る楽友協会、本日のコンサートは「ウィーン・モーツァルト・コンサート」。 御存知のように鬘をかぶった観光客向けのオーケストラです。 会場には日本人も多く、「普段はカラオケしか行ったことはないけれど、ウィーンに来たついでにこのコンサートに来た」などという会話が交わされていました (^_^; 。
『ウィーン・モーツァルト・コンサート』 2008年8月16日(土)8:15PM 指揮:ジークフリード・アンドラシェック ソプラノ:クラウディア・グアリン バリトン:ソコリン・アスラニ フルート:アンドレアス・プラニヤフスキー このコンサートの良いところは写真やビデオが撮り邦題 (^_^) 。 でも、2曲ぐらい終わると写真にも飽きてしまいます。 同じ写真ばかりなんですから (^_^ゞ。 で、静かに演奏を聴くことになるわけです。 観客は普段はクラシックコンサートに来たことがない人がほとんどなのでしょう。 フルート協奏曲の第一楽章が終わったところで盛大な拍手がありましたから。 でも、そういう人たちにモーツァルトを聴いてもらう良い機会になったのではないでしょうか。
観光客相手のオーケストラとはいえ、さすがウィーン。 決してレベルは低くありません。 指揮者のアンドラシェックも観客を惹きつけるつぼを心得た指揮ぶりでした。 交響曲第40番の第一楽章が演奏されましたが、大胆な転調を繰り返すモーツァルトの天才ぶりに改めて感嘆し、「昔このような鬘をかぶったオーケストラが、実際にこのウィーンでモーツァルトの作品を演奏したんだなあ」と、しみじみとこのコンサートを聴いてきました。 あとは楽友協会の写真を並べて、今回の『ウィーン 落ち穂拾いの旅』はおしまいです。
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