『パリ お墓とオペラの旅』 2011年5月2日(月) 23)納骨堂、マリア・カラスの墓(ペール・ラシェーズ墓地) |
第八十七区画は中央に火葬場があり、周囲を納骨堂が囲んでいました。 『パリの墓地』によれば、火葬の場合は骨も残さず灰になるまで焼くのだそうです。
ポール・デュカスの墓(1865〜1935)は2階にありまして、4938番。 デュカスは交響詩『魔法使いの弟子』が有名な作曲家です。
次はドイツに生まれ、フランスに帰化した画家、マックス・エルンストの墓(1891〜1976)。 2102番。 彼の絵は1999年にベルリンで見たと思うのですが、まったく覚えていません (^_^ゞ。
次は舞踏家、イサドラ・ダンカンの墓(1878〜1927)。6796番。 イサドラ・ダンカンはサンフランシスコ生まれ。 ヨーロッパに渡り、新しいダンスを生み出しました。 彼女は靴を用いず裸足で踊り、「裸足のイサドラ」のあだ名で呼ばれたそうです。 彼女はニースでレーシングカーに乗ったときに、長いショールが車輪にからみつき、首を折って即死したそうです。
僕が第八十七区画でどうしても見たかったのがマリア・カラスの墓(1923〜1977)。 しかし、16258番という番号を探すことが出来ませんでした。 そもそも10000台などという番号はないわけです。 一生懸命考えまして、ひょっとするとマリア・カラスのお墓は地下にあるのかもしれないと思い至りました。 で、納骨堂の外側をもう一回廻ってみると、はたして地下への入口がありました。
マリア・カラスは1977年9月16日、パリのアパートで死亡しました。享年53歳。 ドキュメンタリー映画『マリア・カラスの真実』によれば、火葬されたカラスの遺灰は納骨堂に一旦は収められましたが、盗難に遭い、2日後に路上で発見されたとのこと。 遺灰は生前の希望により、1979年に出身地ギリシャのエーゲ海に散骨されたそうで、『マリア・カラスの真実』には散骨の場面も出てきましたが、その遺灰が本当にカラスのものだったかどうかは分かりません。 いずれにせよ、このお墓の中は空なんですね。 |