NCO《カヴァレリア・ルスティカーナ》《道化師》
「いろはにオペラ講座(い)」 
2008年3月5日(水)4:00PM 長久手町文化の家

「REVIEW08」に戻る  ホームページへ  「オペラ講座(ろ)」  笛田博昭観劇記録
 
 
 長久手文化の家で行われるNCO《カヴァレリア・ルスティカーナ》《道化師》の「いろはにオペラ講座」に行ってきました。
 オペラの制作過程を見る機会がほとんど無い我々には、大変有意義な企画かと思い、喜んで飛んでいきました。
 ところが、参加者は2人だけでした (^_^; 。
 「森のホール」は座席数819の円形劇場でした。

長久手町文化の家 「森のホール」は円形劇場


 まず演出の池山奈都子さんのレクチャーがありました。
 僕は昔からのファンですので、直接お話しできてとても嬉しかったです (^_^) 。

 アマチュアに対する演技指導を聞いてみたんですが、「自らの役柄を理解すれば、自然に演技できるようになります。形から入るのはダメです」とのお答えでした。
 かつて中村敬一先生にお伺いしたときも、同じようなお答えをいただきました。

 ショックだったのは、演奏順序がオペラの常識とは違い、《道化師》《カヴァレリア・ルスティカーナ》の順だと言うこと。
 3月21日は金曜日の平日なので、笛田博昭さんが『衣装をつけろ』を歌う7時までに、僕は会場に到着できないではありませんか!

 本日の練習は場当たりだそうで、舞台のどのあたりにどのような装置があって、自分はどこで歌うかの打ち合わせだそうです。
 練習の主導権は演出家の池山さんにあり、指揮者の山田さんが口を出すことはほとんどありませんでした。

 今回の公演はダブルキャストなので、練習に時間がかかります。
 5時からの練習は、《カヴァレリア・ルスティカーナ》で、金曜日のキャスト加藤利幸さんとやまもとかよさんから。
 加藤さんは自信に満ちた立ち振る舞いで、演技は出来上がっているようでしたが、大きな声は出さず、高い音はオクターブ下げるところもありました。

 笛田さんもやまもとさんとのコンビで練習しましたが、オクターブ下げたりファルセットになったり。
 マスクをしていたので風邪かもしれません。

 サントゥッツァ役のやまもとさんは相手を変えて3回二重唱を歌いました。
 1回目はぎこちなかったんですが、3回目になるとサントゥッツァらしい惨めさも出てきて、歌手の成長を目の前で見たような気がしました。

 この公演にはキルギス共和国からバキトベックさんというバリトンが招かれており、《道化師》のトニオを歌うことになっています。
 《カヴァレリア》の練習にアルフィオ役が欠席していたので、バキトベックさんが突然アルフィオ役を歌い始めたんです (@o@)。
 いい人ですね (^_^) 。

《カヴァレリア》のセット模型 《道化師》のセット模型

 
 後半の《道化師》では、加藤さんは歌も演技も絶好調でしたが、笛田さんはやはり本調子ではないようです。
 池山さんの演出はオーストドックスなものらしいんですが、METの《マノン・レスコー》に較べると、歌っていない人の演技に物足りなさを感じました。
 まあ、本日は場当たりですからね。
 本番には丁々発止の舞台を見せていただけるのでしょう。

 あまりネタバレはいけないんですが、剥き身のナイフをそのままズボンのポケットに入れるのは、ズボンが切れてしまいそうで危ないな、と思いました。
 
 
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