第12回コンサートオペラ 《リゴレット》 演奏会形式
    2008年4月27日(日)2:00PM ザ・カレッジ・オペラハウス

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 バリトンの田中勉さんのことが最初に気になったのは、05年9月4日(日)に見た堺シティオペラ《蝶々夫人》
 「シャープレスだけ声が大きいな」ってね。
 そして、2007年10月6日(土)に見た関西歌劇団《道化師》のトニオ役、声も演技もこの上ないプロローグには驚嘆しました。

 僕はヴェルディのオペラが苦手で、《リゴレット》なんか馬鹿馬鹿しくって付き合っていられません。
 しかし、あの田中勉さんが(演奏会形式とはいえ)リゴレットを歌うのです。
 そして僕は、07年5月5日にマントヴァにあるリゴレットの家に行ったのです。
 とかなんとかで、ザ・カレッジ・オペラハウスに向かいました。




 第12回コンサートオペラ《リゴレット》演奏会形式
    2008年4月27日(日)2:00PM
      ザ・カレッジ・オペラハウス

      指揮:チャン・ユンスン
      リゴレット:田中 勉
      ジルダ:松下美奈子
      マントヴァ公爵:小餅谷哲男
      スパラフチーレ:湯浅順信
      マッダレーナ:田中友輝子

 リゴレット役の田中勉さんは大阪音楽大学教授。
 ちょっと小柄で、アルド・プロッティ風。
 譜面台は立っていましたが、自然に演技も付いて、期待通りのリゴレットでした。

 ジルダの松下さんは大阪音大卒でびわ湖ホール声楽アンサンブルメンバー。
 キラキラしたドレスがジルダには不釣り合いかとは思いましたが、この人は予想以上に良かったですね。

 マントヴァ公爵の小餅谷さんはまじめそうなルックスで、とても遊び人の公爵には見えません。
 声も、この役にはもっと透き通った声を希望したいのですが、小餅谷さんには思いも掛けぬ悲劇が待ち受けていました。
 「女心の歌」の最後の最高音がうまく引っかからずに、おかしな高さの音を思いっきり引っ張ることになってしまったんですね。
 このような現象は初めて見ましたが、小餅谷さんにとっては一生のトラウマになりそうです。

 チャン・ユンスンさんは韓国の方だそうですが、きびきびして迫力もあり、素晴らしい指揮者かと思いました。
 
 
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