VOC 《トロメーオ・Tolomeo》 全3幕 2008年9月20日(土)3:00PM 伊丹アイフォニックホール |
2005年《アルチーナ》、2006年《デイダミア》、2007年《イメネーオ》と見続けてきたVivava Opera Company (VOC)によるヘンデルのオペラ日本初演シリーズ。 今年の演目は1728年作曲の《トロメーオ・Tolomeo》だそうで、何だか分からないけれど行ってきました。 午前中の仕事を早くお仕舞いにして、台風13号が通り抜けた蒸し暑さの中を新幹線で新大阪に着いたのが2時頃。 ここから宝塚線の連絡が悪く、20分以上の時間ロス。 JR伊丹駅に着いたのが開演10分前。 駅前からタクシーに乗ったら「ワンメーターだ」とか「歩いても5分」とかブチブチ言われましたが、「釣りはいらない」と千円札を渡して友好的に別れました (^_^; 。 やっと間に合った受付で「もうこの席しかありません」と渡された当日指定は2列目の左端 (@o@)。 僕は普段は後ろの席で見ているので、困ってしまいました。 当日指定は、僕のように遠くから来るものには辛いシステムです。 しかし、昨年は空席があったようですが、今年は満席とは嬉しいことではありませんか (^_^) 。 ![]() VOC《トロメーオ》全3幕 作曲:G.F.ヘンデル(1685~1759) 2008年9月20日(土)3:00PM 伊丹アイフォニックホール 指揮・演出・制作:大森地塩 Tolomeo トロメーオ:永木るり子 Seleuce セレウチェ:木村直未 Araspe アラスペ:迎 肇聡 Elisa エリーザ:端山梨奈 Alessandro アレッサンドロ:山田愛子 管弦楽:Baroque Ensemble VOC 協 賛:KINCHO エジプト王トロメーオは母クレオパトラ(有名なクレオパトラとは違う人みたい)に追放され、いまではキプロス島で羊飼いオスミンとして暮らしている。 彼を追って王位を継ぐ気のない弟のアレッサンドロと、トロメーオの妻セレウチェ(デリアと名乗っている)もやってくる。 キプロス王アラスペの妹エリーザは身分違いの羊飼いオスミンを愛したことに戸惑っている。 キプロス王アラスペはデリア(セレウチェ)に夢中になる。 アレッサンドロはエリーザに一目惚れしてしまう。 やたらに登場人物が報われぬ愛に苦しんでいるオペラで、音楽に変化が乏しい。 プログラムにも「オペラの展開に劇的な場面が少なかったためか、数回の再演で上演は打ち切られてしまった」と書かれていました。 まあ、そういうオペラを上演していただけることが有難いんですけれどね (^_^) 。 第2幕の森の中をお互いに捜しながら歌うトロメーオとセレウチェの二重唱は美しい場面かと思いました。 ![]() キャストは皆さん立派な歌で、難しそうなヘンデルのアリアを歌っておられました。 演技もそれなりでしたが、いまひとつ踏み込んでいただけると感動も深まるでしょう。 たとえば愛し合う夫と妻が抱き合う場合、ト書きに「夫と妻が抱き合う」と書いてあるから抱き合っているという、「おざなり」な感じがある。 舞台の上で理性をかなぐり捨てて本当に役に成り切るのは大変なことなのでしょうが‥‥。 登場人物の中ではエリーザ(この人の名前だけが現代風)が、羊飼いオスミンに対する清らかな愛情からトロメーオに対する復讐の鬼となるまで、幅広い感情の変化がある面白そうなキャラクターでしたが、端山梨奈さんは可愛い人で、怒ってもあまり怖くはありませんでしたね (^_^; 。 VOCでは、ヘンデル没後250年にあたる来年9月26日(土)に、《オルランド》を上演するそうで、寄付を募っています。 チラシによれば、 「VOCのオペラ公演は毎回ぎりぎりの予算で企画・運営しています。収支状況は各回のプログラムに掲載して参りました。今回のプログラムでは昨年の「イメネーオ」公演の収支状況をご覧いただけますが、チケット売上げだけでは経費を賄うことができません。足りない部分は、サポート会員の皆様からいただく年会費やご寄付、一般の方々からのご寄付並びに協賛広告などに支えられております。 いただいたご寄付については、お差し支えない場合、お名前をプログラムに掲載させていただきます。また、ご希望される方には、ご寄付10,000円あたり1枚の優待席を用意させていただきます。」 とのことです。 ヘンデルのオペラ上演にかけるVOCの熱意は尊いものだと思いますので、僕は優待券を予約してきました。 「後ろの通路よりの席希望」と書いてね (^_^ゞ。 「サポート会員の登録及びご寄付についてのお問い合わせ・お申し込みは、VOC事務局でも承っております。」ということで、 VOC事務局 井上喜光 TEL/FAX 0797-71-0832 eメール:inoueyoshimitu@iris.eonet.ne.jp だそうです。 |