東海フィルハーモニー交響楽団第4回定期演奏会 プッチーニ生誕150周年記念コンサート 2008年9月26日(金)18:00 愛知芸術劇場コンサートホール |
全部で19人のソリストが登場し、演奏時間 6PM~9PM という長時間のコンサート。 堺シティオペラのガラ・マラソンといい、「浪速のマッキー」こと牧村邦彦さんのスタミナには感心してしまいます。 主催の東海フィルハーモニー交響楽団は ![]() 仕事の関係で、後半のプログラムだけの観劇です。 嬉しいことに、オーケストラの後ろにステージを組んで、松本重孝さんによる演技、照明付きの、コンサートオペラ形式の舞台でした。 東海フィルハーモニー交響楽団第4回定期演奏会 プッチーニ生誕150周年記念コンサート 2008年9月26日(金)18:00 愛知芸術劇場コンサートホール 指揮:牧村邦彦 演出:松本重孝 ◇《トスカ》第一幕 トスカの登場から トスカ:児玉弘美 カヴァラドッシ:竹田昌弘 関西二期会の竹田さんはリリックなテノールで、むしろロドルフォが合っている感じ。 しかし児玉さん共々演技派で、ひっしと抱き合ったのには感心しました。 なかなか人前で出来ることではありません (^_^ゞ。 VOC《トロメーオ》の舞台に僕が感じた「おざなり感」は、この理性をかなぐり捨てた「ひっし」が足りなかったためのような気がしてきました。 ◇《ラ・ボエーム》ハイライト 第一幕 ミミの登場からフィナーレまで ミミ:内田恵美子 ロドルフォ:笛田博昭 僕はプッチー二のテノールで笛田さんに合っているのはカラフとカヴァラドッシで、ロドルフォのようなリリックな純情青年はちょっと違うのではないかと思っているのですが、それにしても声の質が他の人とはまったく違います。 必ずしも絶好調ではないようでしたが、弱い部分でも、彼の声は劇場最後列の僕まで、楽々と飛んでくるんです。 第一幕最後の最高音をいつまでも伸ばしてもらえば、これこそオペラを聴く喜びそのもので、痺れ上がってしまいます (^_^) 。 会場から大喝采と「ブラヴォー!」がわき上がるのは当然のことでしょう。 第二幕 「ムゼッタのワルツ」からフィナーレまで ムゼッタ:長谷川恭子 ミミ:内田恵美子 ロドルフォ:笛田博昭 マルチェッロ:出來秀一 ショナール:関口大介 コッリーネ:伊藤貴之 アルチンドロ:永井秀司 ムゼッタ役の長谷川さんが、歌も、太股まで露わにする演技も (^_^ゞ、ムゼッタに成り切っていて大変良かった。 初めて見る方で、名芸大の音楽教育学科出身らしいんですが、今後も注目していきましょう。 第三幕 ミミの登場からフィナーレまで ミミ:千田恭子 ロドルフォ:笛田博昭 マルチェッロ:出來秀一 ムゼッタ:長谷川恭子 ロドルフォには合わないと思っている笛田さんですが、ロドルフォの苦悩を激情的に歌い上げるドラマティックな部分は本当に素晴らしい。 ソリストの中にはオーケストラに飲み込まれてしまう人もいました。 しかし笛田さんは一人でオーケストラを圧倒してしまうんです。 第四幕 ミミとロドルフォの場面からフィナーレまで ミミ:澤田幸子 ロドルフォ:笛田博昭 ムゼッタ:長谷川恭子 マルチェッロ:出來秀一 ショナール:関口大介 コッリーネ:伊藤貴之 三人のミミの中では澤田さんが良かった。 第四幕はベッドの中だけですから、今度は立って演技する舞台を見てみたいものです (^_^) 。 第二部の《トスカ》と《ラ・ボエーム》ハイライトは各幕から選ばれた部分が長く、本当のオペラ公演を見たような満足感があり、大変良いコンサートでした。 |