名古屋フィルハーモニー交響楽団第369回定期演奏会
2010年5月15日(土)4:00PM 愛知芸術劇場コンサートホール

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 名フィル定期、今シーズンは『都市と音楽』シリーズ。
 今月はスイスのバーゼルです。

 僕は1997年にバーゼルに行ったことがあります
 この街はドイツ、フランス、スイスの3国の国境にあり、3カ国語と英語が話せるのは当たり前という凄い街でした。
 美術館ではアルノルド・ベックリンの『死の島』、オスカー・ココシュカの『風の花嫁』(アルマ・マーラーがモデル)を見ました。
 また、この街で見た《オペラ座の怪人》は最高でした。

 名古屋フィルハーモニー交響楽団第369回定期演奏会

   2010年5月15日(土)4:00PM
   愛知芸術劇場コンサートホール

   指揮:ティエリー・フィッシャー
   ピアノ:北村朋幹(きたむらともき)

  オネゲル:交響曲第4番『バーゼルの喜び』
  ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
  ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調

 オネゲルはフランスに生まれましたが、両親はスイス人で、彼もスイス国籍でした。
 彼は5曲の交響曲を作曲しましたが、第4番はバーゼル室内管弦楽団の20周年記念のために作曲されました。

 スイス人のティエリー・フィッシャーとしてはぜひ紹介したい曲だったのでしょうが、あまり印象に残る部分はありませんでした。

 ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調は『のだめカンタービレ』で、千秋真一と孫Ruiによって演奏され、のだめがその演奏の素晴らしさにショックを受けるという重要な曲です (^_^) 。

 北村朋幹君は明和高校から東京芸大に入学したそうです。
 昨年6月の『ジュノーム』に較べると、ずいぶん自分の音楽が出来ていたようでした。

 ショスタコーヴィチの交響曲第5番と「社会主義リアリズム」についてプログラムに書かれており、このような文章を読んでしまうと、あまり純粋に芸術的な気持ちで聴くことは出来ませんでした。
 フィッシャーにしては掘り下げが足りないような‥‥。

 名古屋フィルハーモニー交響楽団は5月17日(月)に、このプログラムを持って、5年ぶりとなる単独の東京公演をサントリーホールで開きます。
 このことがプログラムに書かれていなかったのは不思議でした。
 僕としては、《春の祭典》で勝負して欲しかったですね。

 東京公演の新聞記事にあったフィッシャーの言葉。

 名フィルでは響きの深さと音色のコントラストを追求。
 激しい音と消え入りそうな音、緊張感のある音と柔らかい音の対比を際立たせることを心がけてきた。
 
 
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