名古屋フィルハーモニー交響楽団第381回定期演奏会
「愛と死シリーズ」 =死者に絶えざる安息を=
指揮:ダグラス・ボイド ヴァイオリン:松山冴花
2011年6月17日(金)6:45PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 後半のシベリウスだけ聴きました。
 僕は足かけ30年以上アマオケでヴァイオリンを弾いていて、いろいろな曲を演奏しましたが、最も苦痛な曲が『シベ2』でした。
 ヴァイオリンが美しく歌う部分がほとんど無い(シベリウスはヴァイオリニストなのに)。
 ほとんど打楽器のような使い方をされている部分が多い。
 フィナーレなど何十小節も同じスケールの繰り返しで、「こんなことは機械にさせろ!」と反感を持ったものです。

 本日の指揮者、ダグラス・ボイドは、2010年1月23日の第365回定期演奏会でチャイコフスキー交響曲第1番『冬の日の幻想』を聴いて、とても良い指揮者だと思いました。
 そのボイドが『シベ2』をどのように演奏するのか、興味津々です。

  第381回定期演奏会「愛と死シリーズ」
    = 死者に絶えざる安息を =
   2011年6月17日(金)6:45PM
   愛知県芸術劇場コンサートホール

   指揮:ダグラス・ボイド
   ヴァイオリン:松山冴花

 ブリテン: シンフォニア・ダ・レクイエム
               (鎮魂交響曲) 作品20
 アデス: ヴァイオリン協奏曲 作品24『同心軌道』*
 シベリウス: 交響曲第2番ニ長調 作品43

 指揮者のダグラス・ボイドは英グラスゴー出身。
 2002年までヨーロッパ室内管弦楽団の首席オーボエ奏者で、ティエリー・フィッシャー(フルート)らとの室内楽のCDが発売されています。
 
 現在マンチェスター・カメラータの芸術監督、並びにヴィンタートゥール音楽院管弦楽団(スイス)の首席指揮者、コロラド交響楽団とシティ・オブ・ロンドン・シンフォニアの首席客演指揮者を努めているそうです。

 最初の和音から、名フィルの柔らかい響きに驚きました。
 そして、全体として音が纏まっている。
 指揮者によっては、各パートごとに聞こえてくることがありますからね。
 嫌いだった『シベ2』にけっこう感動している自分に驚いたりして (^_^ゞ。

 やはりダグラス・ボイドは良い指揮者だと思いました。
 この人に名フィルの常任指揮者になっていただいて、いろいろな曲を聴かせていただければ有り難いけれど‥‥。

 名フィルは5月のマックス・ポンマー、6月のダグラス・ボイドとレベルの高い定期演奏会が続いています。
 そして7月定期は名誉客演指揮者のティエリー・フィッシャーですから、また素晴らしい演奏を聴かせていただけるものと楽しみにしています。
 

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