岡崎慶輔 & 伊藤 恵 デュオリサイタル
2011年9月3日(土)6:00PM 宗次ホール

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 僕は2010年10月2日に宗次ホールで伊藤恵さんのピアノを聴いて、その素晴らしさにビックリしてから彼女の演奏会は聞き逃さないよう心がけています。
 今回は岡崎慶輔さんという名前を聞いたことのないヴァイオリニストの伴奏。
 伊藤恵さんに伴奏をしてもらえるヴァイオリニストとはどのような人なのか、興味津々で台風12号の強風の中、宗次ホールに行って参りました。

 プログラムによれば、伊藤恵さんは東京芸大の教授になられたようです。
 東京芸大ピアノ科の教授というと、頭に浮かぶのは安川加寿子さん。
 ちょっと古すぎるでしょうか (^_^; ?

   岡崎慶輔 & 伊藤 恵 デュオリサイタル
 2011年9月3日(土)6:00PM 宗次ホール

 岡崎 慶輔さんは1979年、福岡市生まれ。
 32歳でしょうか。
 プログラムによれば、4歳からヴァイオリンを始め、13歳でユーディ・メニューインに才能を認められる。
 東京藝術大附属高校を経て、ドイツに留学。
 浦川宜也、ザハール・ブロン、イゴール・オジムに師事。

 2005年にミュンヘン国際音楽コンクールで第1位を受賞、日本人では21年ぶりの快挙を果たす。
 現在はチューリッヒ歌劇場管弦楽団のコンサートマスターを勤める。

 2008年9月に同じくミュンヘン国際音楽コンクールピアノ部門の優勝者(1983年)伊藤恵と組んで、セカンド・アルバム「クロイツェル&フランク」がリリースされ(フォンテック)、音楽評論専門の識者からも高い評価を得ている。

 第一曲目、モーツァルトのヴァイオリンソナタが始まったとき、そのかすれた音に僕はがっかりしてしまいました。

 最近、音楽漫画『天にひびき』の第4巻が発売されまして、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番を練習しながら、「軽やかさか~ こんな感じか?」と言う久住秋央に、曽成ひびきが「弓の圧力さえ下げればいいって問題じゃないと思う」と応える場面がありました。
 これを読んで、「そうなんだ、僕が嫌いなスカスカした演奏は弓の圧力を下げた演奏なんだ」と思い至りました。

 そして残念ながら、岡崎慶輔さんはモーツァルトの軽やかさを出すために弓の圧力を下げた演奏をされた、と僕には聞こえたんですね。

 もう一つ、顰蹙を買うのを覚悟で書けば、モーツァルトのヴァイオリンソナタって、ヴァイオリニストの演奏会のプログラムに載せるような曲なのでしょうか?
 厳密には「ヴァイオリン伴奏付きのクラヴサンまたはピアノのソナタ」であり、技術的には(あくまで技術的には)僕だって初見で弾ける(弾けた (^_^; ?)ような曲ですよ。
 五嶋みどりさんのコンサートでも、モーツァルトは面白くありませんでしたね。
 
 というようなことを考えながら聞いておりまして、2曲目は「クロイツェルソナタ」。
 この曲は長いので、聴かずに帰りました。
 

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