アリーナ・イブラギモヴァ ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲
名フィル定期 ゴロー・ベルク
2011年11月19日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 名古屋フィルハーモニー交響楽団第385回定期演奏会
 2011年11月19日(土)4:00PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 指揮:ゴロー・ベルク
 ヴァイオリン:アリーナ・イブラギモヴァ*
 ツィンバロン:崎村潤子**

・ムソルグスキー[ショスタコーヴィチ編]:歌劇『ホヴァンシチナ』前奏曲(モスクワ河の夜明け)
・ショスタコーヴィチ: ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調 作品77*

・コダーイ: 組曲『ハーリ・ヤーノシュ』 作品35a**
・バルトーク:バレエ『中国の不思議な役人(不思議なマンダリン)』 作品19 組曲

 ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番が圧倒的な素晴らしさでした。
 プログラムによれば、アリーナ・イブラギモヴァはロシア生まれ。
 4歳でヴァイオリンを始める。
 1996年に家族と共にイギリスに転居。
 1997年からメニューイン音楽学校、その後ロンドン王立音楽院で研鑽を積む。
 いくつかの国際コンクールに入賞の後、2002年にソロ活動を開始。

 ゲオルグ・フォン・オペル氏から貸与されたピエトロ・グァルネリ製作(1783年)の楽器を使用。
 今回の名フィル定期が日本におけるコンチェルト・デビューとなるそうです。

※Wikipedia で調べると、ピエトロ・グァルネリ(1695~1762)はジュゼッペ・ジョヴァンニ・バッティスタ・グァルネリの息子。
 有名な「デル・ジェス」バルトロメオ・ジュゼッペ・アントーニオ・グァルネリ(1698~1744)もジュゼッペ・ジョヴァンニ・バッティスタ・グァルネリの息子だそうです。
 ということは、ピエトロは「デル・ジェス」のお兄さんなのでしょうか?
 しかし、1762年に死んでいるのに1783年製っておかしいな。
 もう一人、別のピエトロ・グァルネリがいるのでしょうか?

2013年9月の「ベートーヴェン・ヴァイオリンソナタ全曲演奏」のプルグラムには「オルグ・フォン・オペル氏から貸与されたピエトロ・グァルネリ製作(1738年)の楽器を使用」と書かれていました。
 1738年を1783年と書き間違ったんですね。


 演奏会に戻りまして、現れたイブラギモヴァは、黒いドレスを着た金髪のスレンダー美人。
 第1楽章では、9月17日に聴いたラチャ・アヴァネシヤンに較べると少し音に深み(弓の圧力)が足りないかとも思ったのですが、第2楽章からはただ圧倒されました。
 その演奏姿は少し前屈みになった独特の動きでしたが、長大なカデンツなど難解なショスタコーヴィチの音楽でも、その迫力に引き込まれてしまいます。

 イブラギモヴァは2日後の11月21日(月)に宗次ホールでバッハの無伴奏パルティータ全曲を演奏する予定です。
 しかし、その日は怪物ピアニストと思っているヴァレリー・アファナシエフのピアノリサイタルが電気文化会館で行われるのです。
 アファナシエフを聴き逃すわけにはいきません。

 しかし、ソロアンコールの 無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番の「アンダンテ」を聴いているうちに、イブラギモヴァの『シャコンヌ』を聴き逃すと一生後悔するような気がしてきました。
 そこで、休憩時間に宗次ホールに電話して、11月21日(月)のチケットを買ってしまいました (^_^ゞ。
 シャコンヌを聴いたらすぐ、タクシーで電気文化会館まで飛ばす(5分?)作戦です。

 指揮者のゴロー・ベルクは1968年ドイツ・ワイマール生まれ。
 ドイツのオペラハウスで活躍しているようです。

 それほど凄い指揮者だとは思いませんでしたが、これは演目のためかも知れません。
 めったに聴くことが出来ない曲を聴かせていただき、感謝しています。
 
 
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