錦織健プロデュースオペラ 《セビリアの理髪師》
2012年4月7日(土)2:00PM 愛知県芸術劇場 大ホール

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 正直な話あまり食指が動く演目では無かったのですが、せっかくの名古屋公演だし、「ビギナーの方でも楽しめるオペラを上演したい」という錦織健さんの意気に感じて行って参りました。
 2月から全国を回っているこのプロダクションも、本日が最終日だそうです。

 錦織健プロデュースオペラ 《セビリアの理髪師》
 2012年4月7日(土)2:00PM 愛知県芸術劇場 大ホール

 指揮:現田茂夫 演出:十川 稔

 ロジーナ:森 麻季
 フィガロ:堀内 康雄
 アルマヴィーヴァ伯爵:錦織 健
 バルトロ:志村 文彦
 ドン・バジリオ:池田 直樹
 ベルタ :武部 薫

 管弦楽:ロイヤルメトロポリタン管弦楽団

 舞台は全国巡回できるように簡素ながら、それなりに舞台転換も出来ていました。
 十川 稔さんの演出は常套的なものでした。

 最初のアリアで、錦織さんの声が良く聞こえることに驚きました。
 愛知県芸術劇場 大ホールは巨大ホールですからマイクを付けているのかとも思いましたが、森 麻季さんの声はそれほどではありませんでした。

 マスコミへのプレゼンテーションでは錦織さんと森さんが主になっているようですが、このオペラの題名役「セビリアの理髪師」はフィガロの堀内康雄さん。

 堀内さんは慶応大学卒業後イタリアに渡り、ミラノを本拠として長年ヨーロッパの歌劇場で活躍。
 今年の4月から日本に本拠を移されるそうです。
 3月17日に《マクベス》を聴いたばかりですが、マクベスの方が合っている感じでした。

 2008年10月に見た《愚か娘になりすまし》2009年7月に見た《ジークフリートの冒険》で、その芸達者ぶりに大笑いさせていただいた志村文彦さんも楽しみにしておりましたが、今ひとつ。
 期待が大きすぎたでしょうか。

 現田茂夫さん指揮するロイヤルメトロポリタン管弦楽団は小編成のアンサンブルですが、澄んだロッシーニらしい音楽で、予想以上の演奏を聴かせていただきました。

 題名役の堀内 康雄さん、プロデューサーの錦織健さん、カーテンコールの最後は誰かと思っていたら、最後に登場したのはロジーナ役の森 麻季さんでした。
 
 名古屋の桜も満開になりましたが、まだまだ風は冷たいです。