創立50周年記念 関西二期会第81回オペラ公演
ヴェルディ 《ドン・カルロ》 2014年10月26日(日)2:00PM
兵庫県立文化センター KOBELCO 大ホール

「REVIEW14」に戻る  ホームページへ
 
 
 東京二期会《イドメネオ》新国立劇場《パルジファル》など、東京のオペラ演出は見ていて不愉快なものが多い(個人的な感想です)。
 その点、関西のオペラ公演はオーストドックスなレベルの高い公演が多いと思っています。
 ということで、《ドン・カルロ》は新国立劇場ではなく、関西二期会公演を見ることにしました。
 「創立50周年記念」ということで、スケールの大きい美しい舞台(特に衣装)だと思いましたが‥‥

 創立50周年記念 関西二期会第81回オペラ公演
 ヴェルディ 《ドン・カルロ》
 2014年10月26日(日)2:00PM
 兵庫県立文化センター KOBELCO 大ホール

 指揮:ダニエーレ・アジマン
 演出:カルロ・アントニオ・デ・ルチア

 フィリポ2世:セルゲイ・ウズン
 ドン・カルロ:松本薫平
 ロドリーゴ: 晴 雅彦
 宗教裁判長:フルヴィオ・ヴァレンティ
 エリザベッタ:平野雅世
 エーボリ公女:西村 薫
 テバルド: 田村香絵子
 
 管弦楽:関西フィルハーモニー管弦楽団
 合唱:関西二期会合唱団

 舞台装置は原則として2段のステージと階段。
 フィリポ2世の部屋だけは豪華な本格的な舞台になっています。

 デ・ルチアの演出はオーストドックスなものでしたが、それにしても話が分かりにくい。
 有名なアリアや二重唱が歌われますが、ストーリーが分からなくて、ハイライト集を見ているような気がしました。
 これはヴェルディの責任ですね。

 歌手の皆さまも熱演しておられたと思いますが、不幸だったのは前日に「スロヴェニア マリボール国立歌劇場」の《アイーダ》を聴いてしまったこと。
 グレギーナのアイーダやバリエントスのアムネリスを聴いてしまった僕には、関西二期会のソリスト皆さまの声量は、少々物足りなく感じられてしまいました。
 
 指揮者のダニエーレ・アジマンは国立ミラノ・ヴェルディ音楽院指揮科教授、くらしき作陽大学客員教授。
 彼の創り出す音楽は、とても静かな音楽に聞こえました。
 昨日の《アイーダ》のような熱気あふれる音楽は、どのようにしたら創り出すことが出来るのでしょうか?