東京二期会オペラ劇場 《チャールダーシュの女王》 2014年11月24日(月・祝)2:00PM 日生劇場 |
このHPには「《チャルダッシュの女王》の題名は間違い」というページがありまして、どうしてか「Yahoo!」で『チャールダーシュの女王』を検索すると、最初のページの上の方に出てくるんですね (@o@)。 だから、どこかの団体が《チャールダーシュの女王》を上演すると、急にHPのカウンターが伸びるんです (^_^ゞ。 ![]() 東京二期会オペラ劇場 カールマン作曲 《チャールダーシュの女王》 2014年11月24日(月・祝)2:00PM 日生劇場 指 揮:三ツ橋 敬子 演 出・日本語台本:田尾下 哲(たおしたてつ) シルヴァ:腰越 満美(こしごえまみ) エドウィン:小貫 岩夫(おぬきいわお) シュタージ :湯浅 桃子 ボニ:村上 公太 フェリ・バーチ:小森 輝彦 レオポルト:志村 文彦 アンヒルテ:加納 悦子 管弦楽 : 東京交響楽団 合 唱 : 二期会合唱団 本日の公演に行ったのは二連休を、昨日のあらかわバイロイト 《ナクソス島のアリアドネ》とセットにしたわけですが、腰越さんが美人だからというところもありますね (^_^) 。 腰越さんを初めて聴いたのは2010年11月14日の藤沢市民オペラ《道化師》でした。 笛田博昭さんのカニオを聴きに行ったら、ネッダの腰越さんが刺し殺されたんですね。 本日の腰越さんは、美人なだけでは無く、主役としての存在感がありました。 男声陣は立派な出来だったと思います。 ただ、服装が同じ白黒の礼服なので、誰が誰だか分からない。 安い席の観客のことも考慮していただきたいものです。 日本語の歌詞も大体の方は聞き取れましたし、芝居の部分も上手にこなしていると思いました。 中でも楽しみにしていたのがレオポルトの志村文彦さん。 期待通り、もう笑えて笑えて (^_^) 。 今回の舞台では腰越さんを始めとする歌手の方々も、かなり難しそうなワルツを踊っておられました。 これから東京二期会のオーディションにダンス・バレエは必要なものになるのでしょうか? だったら劇団四季との境界線はどのあたりになるのでしょうか? 三ツ橋敬子さんの指揮、オーケストラの演奏もとても良かったと思います。 幸せな気持ちでこのオペレッタを楽しむことが出来ました。 田尾下哲さんの演出、日本語台本にはいろいろ疑問を感じました。 最初の、舞台裏から客席を見るというアイディアは、《オペラ座の怪人》や《マドモアゼル・モーツァルト》などでミュージカルファンにはすでに見慣れたものです。 しかも、シルヴァの最初の聴かせどころであるアリア“ジューベンピュルゲンの娘”は、アンコールの7曲目?8曲目の?疲れ切った状態で歌う歌なのでしょうか? 元大使フォン・ビリングの「それ以来、人々は彼女のことを『チャールダーシュの女王』ならぬ『チャールダーシュ侯爵夫人』と呼んでいる」という原作には無いセリフは必要なのでしょうか? 『チャールダーシュ侯爵夫人』という本当の正しい題名に対するリスペクトなのでしょうか? 伏線のないあまりに突然のセリフで、『女王』も『侯爵夫人』もどちらも偉そうだなあ、と思ってしまいました (^_^; 。 本来シルヴァに対する蔑称である『チャールダーシュ侯爵夫人』がそうは聞こえなかったと言うことなんです。 それから、オルフェウムの歌姫シルヴァと、息子のエドウィンとの結婚を許さないレオポルトが、ミスコルツの女優であるアンヒルテを妻にするということがあろうはずがありません。 フォルクスオパーのCDでは、多くのセリフがカットされているのですが、僕の記憶では、女優アンヒルテは何度かの結婚を繰り返し、ついに貴族夫人となり、レオポルトと結婚したというエピソードがあったと思うのですが、間違っているでしょうか? エドウィンが「ボニ伯爵夫人(本当はカンチアヌ伯爵夫人と言うべきでしょうね)」としてのシルヴァとなら結婚できる、と考えたような事があったのではないでしょうか。 ここはこのオペレッタの「身分の違い」という本質に関わる問題ですから、御存知の方に御教示いただきたいと思います。 ※その後、メルビッシュ湖上オペラ《チャールダーシュの女王》のDVDを見ることが出来ました。 第3幕フェリ・バーチとレオポルト侯爵の会話です。 下級貴族のフェリ・バーチはミスコルツ劇場のプリマドンナ、ヒルダを愛していた。 しかし彼らには身分の違いがあり、結ばれることができない。 フェリはヒルダをポロニー知事に奪われてしまいます。 そして未亡人となったヒルダはゲーザ伯爵と再婚。 しかし伯爵は狐狩りで首を折って死んでしまう。 そして、ゲーザ伯爵の未亡人としてヒルダはレオポルト侯爵と結婚したのです。 このDVDで最大の驚きは、貴族に捨てられたシルヴァのことを「それ以来、人々は彼女のことを『チャールダーシュ侯爵夫人』と呼んでいる」と言う部分を、「それ以来、人々は彼女のことを『チャールダーシュの女王 (@o@)』と呼んでいる」と訳しているんですよ。 寺崎裕則さんがシルヴァを讃えるために捻り出した『チャールダーシュの女王』という言葉が、このDVDでは軽蔑する言葉として使われているのです。 これは二重に間違っていますね。 今回の公演は、田尾下哲さんの「五島記念文化賞オペラ新人賞研修成果結果発表」公演なんだそうですが、笛田博昭さんと同じ20回(平成21年度)に受賞されているんですね (@o@)。 僕の席の前一列は空いていました。 第2幕の前に中年男性がそこに座ったところ、お姉さんがやって来て問答の結果、自分の隅の席に戻されてしまいました。 中日劇場のような厳しさだと驚きました。 |