名古屋フィルハーモニー交響楽団第443回定期演奏会
 2017年2月25日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール
プロコフィエフ:カンタータ『アレクサンドル・ネフスキー』

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 難解と思われる曲目に係わらず、会場はほぼ満席でした。
 グリーンエコーの関係者でしょうか?
 上野星矢さんのファンでしょうか?

 名古屋フィルハーモニー交響楽団第443回定期演奏会
 2017年2月25日(土)4:00PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 川瀬賢太郎(指揮/名フィル指揮者)
 上野星矢(フルート)*
 福原寿美枝(メゾ・ソプラノ)**
 グリーン・エコー(合唱)**

 ショスタコ―ヴィチ:交響詩『十月革命』 作品131
 ハチャトゥリアン:フルート協奏曲ニ短調* (ヴァイオリン協奏曲の編曲)
 プロコフィエフ:カンタータ『アレクサンドル・ネフスキー』 作品78**

 『十月革命』は1967年の「十月革命50周記念式典」用に作曲された曲。
 十月革命については「ペトロパヴロフスク大聖堂」をご一読下さい。
 意外に分かりやすい曲でした。 

 上野星矢さんは2012年5月19日の名古屋フィルハーモニー交響楽団第391回定期演奏会で、コリリアーノ作曲『ハーメルンの笛吹き』を聴いて以来、世界最高のフルーティストだと思っています。
 ハチャトゥリアンのフルート協奏曲は、オイストラッフとの共同作業で書かれたヴァイオリン協奏曲を、ランパルのアイディアでフルート協奏曲としたもの。
 上野さんの演奏は、深い音から華々しいテクニックまで、素晴らしい演奏でした。
 この熱演ではアンコールは無いだろうと廊下に出たら、「ロンドンデリーの歌」が聞こえてきました。

 グリーン・エコーは1956年創立の老舗合唱団です。
 現代音楽志向が強く、定期演奏会のチラシを見ただけで足がすくんでしまいます。

 アレクサンドル・ネフスキーについては、アレクサンドル・ネフスキー大修道院をご一読下さい。
 エイゼンシュタインの映画も見ましたが、白黒初期、やたら軍隊が多い乾燥した画面で、ストーリーが分からりませんでした。
 戦闘場面が続く音楽も、映画の付随音楽とあって、それほど深い内容の作品とは思われませんでした。
 オーケストラと合唱は強奏の連続で、その分福原寿美枝さんのソロの深く響く歌声に癒されました。

 川瀬さんにはいつも新しい音楽に挑戦していただいて、ありがたいことです。

 翌26日(日)に「題名のない音楽会放送2500回記念」という番組があり、川瀬さんはで、五島龍さん、南紫音さん、小林美恵さん、宮田大さんらのアンサンブルを指揮し、辻井伸行さんとショパンの第1番を共演しておられました。
 僕はもともと川瀬さんのファンですが、日本的にも将来有望な指揮者ですね。