愛知芸文フェス グランドオペラ共同製作
ジョルジュ・ビゼー 《カルメン》
2019年11月2日(土)2:00PM 愛知県芸術劇場大ホール

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 愛知芸文フェス グランドオペラ共同製作
 ジョルジュ・ビゼー 《カルメン》
 2019年11月2日(土)2:00PM
 愛知県芸術劇場大ホール

 指揮:ジャン・レイサム=ケーニッヒ
 演出:田尾下 哲

・カルメン:加藤のぞみ
  明日のスターを夢見るバーレスククラブの女優
・ドン・ホセ:福井敬
  バーレスククラブのボディーガード。真面目な警官。
・エスカミーリョ:今井俊輔
  TV、映画、ミュージカルから芝居まで活躍する。
・ミカエラ:高橋絵理
  ホセの幼馴染で婚約者、次世代のスターを目指す。

・フラスキータ:清野友香荊
・メルセデス:小泉詠子
・モラレス:近藤圭
・スニガ:斉木健詞
 マフィアとつながり、劇場経営も牛耳る。
・ダンカイロ:大沼徹
・レメンダード:大川信之
 管弦楽:名古屋フィルハーモニー交響楽団

 場所はショービジネスの世界。
 21世紀の現代。
 第4幕は映画スターとなったカルメンがアカデミー賞授賞式に出席するレッドカーペットで惨劇が繰り広げられる。

 全くスペインの雰囲気を排除した演出で、これは《カルメン》ではない。
 《カルメン》の音楽を使った、まったく別のオペラ、と言ったら良いだろうか。
 ストーリーが繋がっていないし、キャストも自分の役柄を把握できていない感じ。

 あいちトリエンナーレ2013《蝶々夫人》のインタビューで、田尾下さんはこのように言っていた。
 師匠のハンペさんは、自分は脚本やスコアを読み込んで、作者の意図を表現するが、(田尾下さんのような)弟子には、もうそれを求めない。
 おかしな演出がはびこるヨーロッパでの仕事がなくなってしまうから。

 本日の演奏を見て、魂を売り渡したな、と思いました。

 95年6月8日、僕はロンドンのロイヤル・オペラハウス(ROH)ジャン・レイサム=ケーニッヒ指揮の《ラ・ボエーム》を観劇しまして、これはひどい公演でした。

 もう一つ、2009年8月13日 ヘルシンキオペラ劇場でモーツァルト《フィガロの結婚・FIGARON HAAT》を聴いています。
 これは作品自体が苦手なので、途中で退場しました。

 本日は熱演していたと思うけれど、舞台がこれでは音楽が入ってこない。