次は、7番の市電に乗って、リートベルク博物館(旧ヴェーゼンドンク邸)へ。
MUSEUM RIETBERG の停留所で降りて、少し前方に進むと、右側に博物館の看板があった。
その矢印に従って坂を上り、左に折れてしばらく歩くとリートベルク博物館がある。
裕福な絹商人のオットー・ヴェーゼンドンクと、その若くて美人の後妻マティルデは、1857年にチューリッヒ湖の西側の小高い『緑ケ丘』に新しい邸宅を建てた。
そして、ワグナーに作曲のため、地続きの家を与えることにした。
この『隠れ家(アジール)』で、ワグナーとマティルデの不倫関係は燃え上がった。
ワグナーとヴェーゼンドンク夫妻、この3人の人間関係は、彼のオペラ《トリスタンとイゾルデ》に濃い影を落としている。
リートベルク博物館は白亜の豪邸と言ったらいいのかな、前には広いイギリス式庭園が広がっている。
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リートベルク博物館 |
前 庭 |

建物に向かって左手の入り口から入ると、大理石をふんだんに使ったエントランスロビー。
これが個人の建物だったとは。
でも、こんなお金持ちでも奥さんに浮気されちゃうのね (^_^;。
階段を上ると、そこは博物館に改装されていて、アジアの彫刻が展示されていた(写真右
→ )。
『なぜ、こんなところに仏様がいるの?』という心境だな (^_^;。
『ヨーロッパ音楽旅行案内』(福原信夫)によれば、ワグナーが住んだ『隠れ家(アジール)』は建て替えられ、『ヴィラ・シェーンベルク』になっているという。
受付で尋ねて行ってみたんだが、これがびっくり、博物館の道を挟んだ、すぐ裏。
10メートルくらいかな?
これでは彼らの逢い引きも、さぞ簡単だったことだろう (^_^;。
『ヴィラ・シェーンベルク』の庭には、ワグナーの胸像があった。
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ヴィラ・シェーンベルク |
ワグナーの胸像 |
ヴェーゼンドンク夫妻のお墓は、先日ボンの旧墓地で見たばかり。
妻の不倫を乗り越えて、2人は添い遂げたわけだね。
ケー橋に戻り、チューリッヒ湖の向こうにオペラハウスを眺め、この橋の近くの演奏会場、トーン・ハレに行ってみた。
それから、オペラハウスを通る4番の市電に乗り、終点まで意味もなく往復(1日乗車券を持ってるから
^_^ )。
これはリマト川沿いに走る、眺めの美しい路線であった。
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