バイエルン国立歌劇場来日公演 《アリオダンテ》
2005年10月9日(日)3:00PM 東京文化会館

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 今、ヨーロッパのオペラハウスは「ヘンデル・ブーム」なんだそうです。

 僕はたまたまベルリン・コミッシェオパーで《サウル》、そしてバイエルン国立歌劇場で《リナルド》を見ることが出来、ヘンデルの重厚な音楽に圧倒され、機会があれば見に行きたいと思っています。

 デヴィッド・オールデンは、イングリッシュ・ナショナルオペラの《ファウストの劫罰》と、バイエルン国立歌劇場の《リナルド》を見ましたが、特に《リナルド》は素晴らしかった。

 僕はチケット代が高い公演は目がワープしてしまうんですが、今回はオールデン演出の《アリオダンテ》ということでやむを得ません。
 しかし、C席36.000円は痛かったですね (^_^;。

 劇場前には『チケット求む』のカードを持った人が立っています。
 確かに満席状態で、ヘンデルのオペラにこれほどの人が集まるとは驚きました。


      バイエルン国立歌劇場《アリオダンテ》
   2005年10月9日(日)3:00PM 東京文化会館

 指揮:アイヴォー・ボルトン  演出:デヴィッド・オールデン

      アリオダンテ : アン・マレイ
        ジネヴラ : ジョアン・ロジャース
       ポリネッソ : クリストファー・ロブソン
        ダリンダ : オルガ・パシチュニク
    スコットランド王 : ウンベルト・キウンモ
      ルルカーニオ : ポール・ナイロン

 スコットランドの騎士アリオダンテはポリネッソの奸計にかかり、恋人である王女ジネヴラの不貞を疑うが、疑いは晴れ二人は結ばれる。

 期待のオールデンの演出は、適度に抽象的で、かといって奇をてらったものではなく、こんなものでしょうか。
 ただ、ミュンヘンで見た《リナルド》が冴えに冴えていただけに、ちょっと拍子抜けしました。
 日本の皆様には、ぜひ《リナルド》を御覧いただきたかったものです。

 アリオダンテ役のアン・マレイは主役としての存在感が不足していたような気がします。
 しかし、第二幕の長大なアリアは聴かせました。

 しかし、このアリアの内容は「彼女に裏切られては死ぬしかない」という女々しいもの。
 伊丹の《アルチーナ》にしても、ベルリンで見た《サウル》にしても、どうもヘンデルのオペラの題名役は、情けないキャラクターが多いようです。

 レシタティーヴォの時、指揮者のボルトンは自分でチェンバロを弾いていました。
 で、時々チェロとずれたりしていたのですが、そうすると伊丹の《アルチーナ》の演奏スタイルはあれで正しかったのでしょうか?
 
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