Vivava Opera Company 《ロターリオ》 2010年9月5日(日)3:00PM 伊丹アイフォニックホール |
伊丹を根拠地に、G. F. ヘンデル(1685~1759)のオペラ初演に取り組んでいる Vivava Opera Company。 その志の高さに感心いたしまして、 2005年《アルチーナ》、2006年《デイダミア》、2007年《イメネーオ》、2008年《トロメーオ》と観劇して参りました。 今年の演目《ロターリオ》は チラシの解説に寄れば、ヘンデルがイギリスに帰化した2年後の1729年に第2次王室音楽アカデミーのために制作され、ロンドンの国王劇場で初演されたオペラだそうです。 ![]() ヘンデル作曲・オペラ《ロターリオ》 2010年9月5日(日)3:00PM 伊丹アイフォニックホール 指揮・演出・制作:大森地塩 管弦楽:Baroque Ensemble VOC アデライデ(パヴィア領主妃):端山梨奈 ロターリオ(ゲルマニアの王):福島紀子 ベレンガーリオ(スポレト公):竹内直紀 マティルデ(ベレンガーリオの妻):名島嘉津栄 イデルベルト(ベレンガーリオの息子):永木るり子 クロドミーロ(ベレンガーリオの家来):迎 肇聡 ベレンガーリオはアデライデの夫を毒殺した。 ベレンガーリオはアデライデを息子イデルベルトと結婚させ、彼女の領土を手に入れようとする。 ゲルマニアの王ロターリオが軍を率い、アデライデを救い出し、彼女と結婚する。 率直に言ってストーリーがおかしくて、あまり楽しむことが出来ないオペラでした。 しかし、それだからこそ、このオペラ上演の意義は高いものだと考えます。 全曲演奏を目指せば、どうしても当たり外れはあるわけで、魅力的な作品から上演していけば、魅力が少ない作品が残っていくでしょう。 そういう演奏されることが無いオペラを大森地塩さんに教えていただくことが、僕には大事なんです。 3時開演で終演は6時40分という長時間で、キャスト、オーケストラの皆さまの努力には、心から感謝したいと思います。 初めて聴く(と思う)ロターリオ役の福島紀子さんは、声量のあるアルトで、宝塚の男役のように見栄えがして、存在感がありました。 端山梨奈さんは相変わらずの美人。 永木るり子さんは《デイダミア》から出演しておられると思いますが、声量も増し、アジリタのテクニックも上達し、本当に成長されたなと思います。 第3幕で城壁の上に立つアデライデの登場が遅れて音楽が止まってしまいました (@o@)。 端山さんの顔が城壁の上に現れたときは、演奏する方も見ている方も、会場の全員が安心したと思いますよ。 こういうハプニングがあったときの方が拍手が多いんです (^_^) 。 終演後の大森さんの挨拶では、来年はバロック時代のイタリアオペラ《ロードペとダミーラの運命》の現代世界初演を、ロンドンで (@o@) 行う予定をしておられるそうで、頑張って成功を収めていただきたいと思います。 |