ティエリー・フィッシャー&名フィル ブラームス交響曲第4番
2011年2月27日(水)4:00PM 名古屋市民会館 大ホール

「REVIEW11」に戻る  ホームページへ  ブラームス関連史跡
  
 
 名フィル ブラームス・チクルス #4
 2011年2月27日(水)4:00PM
 名古屋市民会館 大ホール

 指揮:ティエリー・フィッシャー

 『ピアノ協奏曲2番』
  ピアノ: 若林顕
 『交響曲3番』

 若林さんのピアノは分厚いブラームスらしい響きで、このチクルスで最高のソリストだったと思います。
 僕が大好きな第1番も若林さんのソロで聴きたかった。
 名フィルも熱の入った演奏で、ソリストに応えていました。

 プログラムによれば、この協奏曲は1881年にブダペストで、作曲者の独奏、アレクサンダー・エルケルの指揮で初演されたそうです。
 僕はブダペストでエルケル劇場や、オペラ座のエルケル像を見てきたのですが、エルケル・フェレンツ(1810~1893)とアレクサンダー・エルケルは同一人物でしょうか?
 それとも息子でしょうか?

 交響曲第4番もピアノ協奏曲の余熱でしょうか、熱の入った演奏かと思いました。
 せっかくの好演なので、管楽器の小さいミスが残念でしたね。

 これでティエリー・フィッシャーの常任指揮者としてのすべてのコンサートが終わってしまいました。
 残念ですが、7月には名誉客演指揮者として来団し、《ばらの騎士》組曲などを指揮する予定です。
 
 僕は交響曲第4番が作曲されたミュルツツーシュラークのブラームス記念館を、1991年8月6日に訪れました。
 ブラームス記念館は開館したばかりで、僕は最も早くこの記念館を訪れた日本人の一人だと思います (^_^) 。

 ブラームスは1884年と85年の2年にわたりミュルツツーシュラークを訪れ、84年に第1・第2楽章、85年に第3・第4楽章を作曲しました。
 実際に自分で演奏してみて、第1・第2楽章と第3・第4楽章では音楽の内容がかなり異なる印象を受けました。
 僕はこの2年の間にブラームスが創作能力の減退を来したと感じています。
 トライアングルまで入った第3楽章は馬鹿騒ぎであり、第4楽章は作曲テクニックで変奏曲に逃げたと感じています。
 

「REVIEW11」に戻る  ホームページへ  ブラームス関連史跡