笛田博昭テノールリサイタル  ピアノ:浅野菜生子
2011年4月3日(日)5:00PM 宗次ホール

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 3月30日の『オペラの魅力』にサプライズ出演された笛田博昭さんですが、インタビューに答える声が少しかすれているような気がして、心配しながら会場に向かいました。
 2010年11月18日(木)にはこの宗次ホールで、笛田さんの声が出なくなったコンサートを聴いていますからね。

 笛田博昭テノールリサイタル
 2011年4月3日(日)5:00PM
 宗次ホール

・ジョルダーノ:
  《フェドーラ》より“愛さずにはいられぬこの思い”
・プッチーニ:
 《西部の娘》より“やがて来る自由の日”
・プッチーニ:歌劇《ラ・ボエーム》より“冷たい手を”
・トスティ:歌曲“理想の女”“かわいい口もと”
・ヴェルディ:歌劇《リゴレット》より“女心の唄”
  ==休憩==
・ビクスィオ:“マリウ愛の言葉を”
・チレア:歌劇《アルルの女》より“フェデリコの嘆き”
・デ・クルティス:“泣かないお前”
・ダンニバレ:“太陽の土地”
・ヴォルフ・フェラーリ:“時の踊り”(ピアノ)
・プッチーニ:歌劇《トスカ》より“星は光りぬ”
・レオンカヴァッロ:歌劇《道化師》より“衣装をつけろ”

 笛田さんの声はよく出ているようでしたが、咳払いされるたびに前回のコンサートが思い出されました。
 また笛田さんは一曲ごとに退場されまして、次に出てくるまでの時間が長いので、舞台裏で吸入治療でもしているのではないかと心配になったり、どうも落ち着かない鑑賞となりました。

 しかし後半になって、“泣かないお前”からは声が全開になり、心配することなく、迫力のある美声を堪能することが出来ました。
 特に“衣装をつけろ”は、最初からシビれっ放しで、絶品かと思いました。
 音のシャワーに打たれている感じでしょうか。

 アンコールは十八番の“誰も寝てはならぬ”、“オーソレミオ”、“カタリカタリ”。
 これで終わりかと思ったところで笛田さんの挨拶があり、「私事ですが長男が生まれ、ソーレと名付けました (@o@)」とのことで、もう一度“オーソレミオ”が歌われました (^_^) 。


◇ナゴヤ劇場ジャーナル 2011年1月号

 笛田博昭はミラノで83歳のソプラノ、リナ・ヴァスタに師事し、伝統的なベルカント唱法を学んでいる。
 今年からはどんどんコンクールやオーディションに参加して自分をアピールしたい。

 声楽家としての将来は、美しい発声で聴衆を魅了し、80歳まで歌い続けること。
 世界的な大劇場に立つことは、その経過でしかありません、とのこと。
  

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