名古屋フィルハーモニー交響楽団第387回定期演奏会
尾高忠明 マーラー「交響曲第6番」
2012年1月28日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 名古屋フィルハーモニー交響楽団第387回定期演奏会
 2012年1月28日(土)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

 指揮:尾高忠明
 マーラー:交響曲6番『悲劇的』

 2009年10月17日の第362回定期演奏会を聴いてからすっかりファンになってしまった尾高忠明さん。
 それ以来コンサートを聞き逃さないようにしているのですが、今回の曲目はマーラーの大曲『交響曲第6番』です。

 会場は満席に近い状態。
 名古屋周辺だけではなく、全国から音楽ファンが集まっているものと推察されました。
 
 僕はこの曲を聴くのは(たぶん)今回が初めてだと思うし、この曲自体は正直な話よく分かりませんでした。
 『悲劇的』という副題は正しいのでしょうか?
 カウベルが鳴ったり、平和な自然を思わせる部分が多かったですね。

 尾高さんと名フィルとの演奏は期待どおり。
 一人の人間をステージを埋め尽くした百数十人が取り囲み、一つの巨大な音楽を作り上げていく場面を、奇跡のように思って見ていました。
 1月から今年のベストワンが決まったような感じです。

 チューバの隣りに大きい白い箱がありまして、不思議だったのですが、これがハンマーらしい。
 最終楽章で打楽器奏者は振りかぶった杵を、餅をつくように振り下ろしました(2回)。

 振り下ろすときには他の楽器も最強音のクライマックスですから、あまり音自体は聞こえてきませんでした。
 しかし、打楽器奏者が振りかぶっても、クライマックスに向けてリタルダンドがかかると、ちゃんと正しいタイミングで振り下ろせるか、重そうな杵を持ちこたえることが出来るのか、手に汗を握ってしまいます (^_^; 。

 そういえば今回の定期演奏会のサブテーマは『運命の一撃に死す』。
 前のパートの人(コントラファゴット)は怖かったと思いますよ (^_^; 。
 
 前にも書いたけれど、1996年7月7日に見た 《トゥーランドット》でカラフが銅鑼を打ち鳴らすバチの頭が取れて飛んでいってしまった場面を見たことがありますからね。

 演奏が終わった後も静寂が続き(名古屋のお客さんはえらい)、拍手が始まってから尾高さんはまず第一ホルンの安土真弓さんを起立させ、そしてホルンのパート全員を起立させてから、会場の拍手に応えました。

 一度引っ込んでからカーテンコールに現れた尾高さんは、オーケストラの中を通ってホルンに近づき、安土さんと握手をしました (@o@)。
 よほどホルンが大変な曲なのでしょうね。

 次に尾高忠明さんを聴けるのは、4月3日(火)のトヨタ・マスター・プレイヤーズ・ウィーン『英雄の生涯』です。
 
 ところで、この曲が作曲されたヴェルター湖畔のマイヤーニッヒには行ったことがあります。
 マーラーの作曲小屋はアッター湖畔のシュタインバッハにも行ったことがあり、残るのは『大地の歌』が作曲されたドロミテのトブラッハ。

 行けるうちにトブラッハにも行っておかなくては人生に悔いが残ると思って、ちょっと作戦を立てているんですよ (^_^) 。
 
 
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