NICE主催 《コジ・ファン・トゥッテ》 2013年8月31日(土)4:00PM
 名古屋市芸術創造センター

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 僕はモーツァルトの「四大オペラ」のなかで《コジ・ファン・トゥッテ》が大好きで、後の3曲は公演に行く気もしません。
 今回は渡部純さんや中井亮一さんなど、名古屋の一流メンバーが集まっての公演ということで、名古屋市芸術創造センターに出かけました。
 心配なのは名芸大の《魔笛》《カヴァレリア&道化師》で見た、ダリオさんのアイディア倒れの演出です。

 NICE主催 《コジ・ファン・トゥッテ》
 2013年8月31日(土)4:00PM
 名古屋市芸術創造センター

 指揮:小森康弘 演出:Dario Ponissi

 フィオルディリージ:渡部純
 ドラべッラ:谷田育代
 デスピーナ:橋本千波
 フェランド:中井亮一
 グリエルモ:塚本伸彦
 ドン・アルフォンソ:林隆史

 NICE管弦楽団
 NICE合唱団

 序曲を聴いて、オーケストラのレベルは高いかとおもいました。
 《フィガロの結婚》や《魔笛》の序曲に較べると、かなり難しい曲ですからね。

 第一幕を見て感じたのは「すっきりしないな」ということ。
 《コジ》はアンサンブルオペラなのに、全体にアンサンブルが透き通っていない。
 指揮者の力量の問題もあれば、歌手個人の力量の問題もあるでしょう。
 2006年3月18日に聴いた名古屋二期会第36期研修生公演(指揮:工藤俊幸、演出:中村敬一、ピアノ伴奏)の方がずっと良かったですね。

 後半になってストーリーが動き始めると、キャストの動きもある程度良くなってきました。
 中井さんは第二幕のアリアが良かったですね。
 渡部純さんは2010年1月10日 名古屋二期会ニューイヤーオペラコンサートで『ある晴れた日に』を聴いて圧倒されてから追っかけをしているんですが、残念ながら聴くたびに衝撃の度合いが減って来ています。

 橋本千波さんは東京二期会の方で、劇団四季にも出ておられたそうです。
 とても綺麗な方で、社長秘書といった感じ。
 とてもデスピーナには見えませんでしたね。
 林隆史さんもこの役にはにじみ出る人生経験が必要なのでしょう。

 懸念していたダリオさんの演出は、白い下着を着た大きい女性が弓を持って舞台上をうろついている (^_^ゞ。
 僕は無視していましたが、相変わらずアイディア倒れだなと思いました。
 でも、カーテンコールにダリオさんが出てくると、会場は盛り上がりますね (^_^) 。