藤原歌劇団愛知公演 《トスカ》 2023年2月4日(土)2:00PM 愛知県芸術劇場 大ホール |
![]() 藤原歌劇団公演《トスカ》 2023年2月4日(土)2:00PM 愛知県芸術劇場 大ホール 総監督:折江忠道 指 揮:鈴木恵里奈 演 出:松本重孝 トスカ:小林厚子 カヴァラドッシ:澤﨑 一了 スカルピア:折江忠道 アンジェロッティ:伊藤貴之 堂 守:泉 良平 スポレッタ:松浦 健 シャルローネ:龍進一郎 管弦楽:セントラル愛知交響楽団 合 唱:藤原歌劇団合唱部 児童合唱:名古屋少年少女合唱団 小林厚子さんのトスカが歌唱も演技も素晴らしかったですね。 トスカ:このブロンドの女は誰? カヴァラドッシ:マッダレーナさ という部分にはちょっと笑いました。 小林さんは三河オペラ《アンドレア・シェニエ》でマッダレーナを歌うことになっていますからね。 シェニエは笛田博昭さんね。 澤﨑 一了さんのカヴァラドッシもリリックなテノールですが、「Vittoria」など聴かせるところは聴かせてくれました。 全体的にはもう一回りのスケールが欲しいとも思いました。 スカルピアの折江忠道さんは藤原歌劇団総監督。73歳ですか。 コートみたいな服装の関係もあって、あまりスカルピアに見えませんでしたが、歌唱、演技はさすがのベテランです。 鈴木恵里奈さんは2019年4月27日に《蝶々夫人》(オペラ指揮者デビュー、小林厚子+笛田博昭)で聴いて、あまり感心しませんでした。 今日は第1幕の最初は舞台上とオケピットが合っていない、別の音楽を演奏しているのか?という不思議な体験をしました。 その後はあまり不満を感じませんでした。 セントラル愛知交響楽団は健闘したと思います。 松本重孝さんの演出はまったく正統的なもので、《ラ・ボエーム》の屋根裏を船の上にするような奇妙な演出(佐渡オペラ)が「音楽の友」などで絶賛される時代に、このような舞台装置を見るだけで嬉しくなってしまいます。 ただ、第3幕の聖アンジェロ城に、大天使ミカエラ像がないのはおかしい。 作者が聖アンジェロ城を選んだのはそれなりの理由があるのでしょうから。 それに、チラシの半分は大天使ミカエラ像ではありませんか。 2014年12月14日に見た沼津市民オペラ《トスカ》のプロジェクションマッピングの聖ミカエラ像には圧倒されました。 2009年1月1日、僕はローマ旅行でトスカの舞台を訪ねました(《トスカ》の舞台を訪ねて)。 第1幕の聖アンドレア・デッラ・ヴァッレ教会、第2幕のファルネーゼ宮殿(フランス大使館)、第3幕の聖アンジェロ城は、けっこう近くにあるんですよ。 聖アンジェロ城の屋上から下を覗いて、トスカが落ちた位置を確認したりね。 終演後、2階の大ホールから4階のコンサートホールに移動します。 4時から名フィル音楽監督である小泉和裕さんの最後の定期演奏会があるのです。 入口で「今始まったところで、ロビーでモニターの鑑賞になります」と言われました。 じゃあ前半のシューマンはモニターで、後半のチャイコフスキーは会場で聴こうかと思ってモニターを見ていたら、小泉さんが出てきてチャイコフスキーの5番が始まりました( ・_・;。 《トスカ》って結構長かったのね。 途中でこっそり隅っこにでも入れてくれればいいのに、とも思いましたが致し方ありません。 しばらくモニターを見ていましたが、聞こえてくるのは普通のチャイ5。 小泉さんならこんなものだろう、と納得して帰りました。 2022年11月5日の第506回定期演奏会で演奏されたマーラー『復活』を最後にすれば良かったのに、と思いましたね。 |