ウィーンミュージカル 《ダンス・オブ・ヴァンパイア》
2006年7月9日(日) 0:00PM 5:00PM

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 ミレニアムのウィーンで2つのミュージカルを見ました。
 一つめは 《MOZART!》で、これは出来の悪い、期待はずれの作品でした。

 もう一つが 《TANZ DER VAMPIRE》。
 ポランスキー監督のB級ホラー映画をミュージカル化した、まあB級ミュージカルですが、スタインマンの魅力的な音楽に惹き付けられ、結構ファンになってしまいました。
 ポランスキー本人の演出も良かった。

  《TANZ DER VAMPIRE》はシュトゥットガルトでも見たことがあります。
 これはウィーンと同じくポランスキーの演出でした。

 ウィーンの舞台を見たときから、ヴァンパイア(クロロック伯爵)役は山口祐一郎さんのものだと思っておりました。
 何年待ったのでしょう、その山口さんが主演する日本公演がやっと始まりました。

帝国劇場 ロビー
天井のコウモリを撮る。 見える? 祐さまを撮る女性ファンを撮る
2階への階段から グッズ
 

   ウィーンミュージカル 《ダンス・オブ・ヴァンパイア》
  2006年7月9日(日) 0:00PM(M) 5:00PM(S)
             帝国劇場

      クロロック伯爵:山口祐一郎
   アブロンシウス教授:市村正親
    助手・アルフレート:泉見洋平(M) 浦井健治(S)
      宿屋の娘・サラ:剱持たまき(M) 大塚ちひろ(S)
  宿屋の亭主・シャガール:佐藤正宏
シャガールの女房・レベッカ:阿知波悟美
        女中・マグダ:宮本裕子
クロロックの息子・ヘルベルト:吉野圭吾
    せむし男・クコール:駒田一

 最初に書きましたが、このミュージカルは、超人的な美声を持ちながら演技には難点があるという、山口祐一郎さんのために書かれたような作品です。

 スタインマンの美しいメロディーを、山口さんの迫力ある美声で歌い上げられれば、細かい不満はどこかへ飛んでしまいます。
 一幕最後の超ロングトーンを聴くことが出来ただけでも、遠征した甲斐はあるというものです。

 山田和也さんの演出は流れが悪く、安普請の舞台装置と共に感心しませんでした。
 役者を客席で走らせて受けようとする発想の貧困が悲しいですね。
 僕は安い2階席が好きだから、1階席だけサービスされると余計腹が立つ面はあります (^_^ゞ。

 ポランスキーの演出をそのまま持ってきてくれれば良かったのに‥‥。
 《エリザベート》の小池修一郎のような作品の改竄がなかったことは良しとしましょう。

 しかし、サラがお風呂に入っているところに、クレーンで吊られた山口さんが、紅白歌合戦の小林幸子のような羽根を着けて現れたのには笑えました。
 「演出家はこれが格好いい、受ける、と考えているのか」と考えると、また別の意味で笑えてしまいます (^_^ゞ。

 サラはお風呂好きの娘で、入浴シーンが多いんですが、もちろんウィーン版を見たときから、オペラグラスできっちりチェックしておりました (^_^ゞ。
 ウィーンとシュトゥットガルトでは、サラは薄い肌色の下着を着けておりました。
 首のところの線で分かるんですね。

 ところが、マチネの剱持さんの首に肌着の線は見えません (@o@)。
 これには驚き、オペラグラスを握りしめ詳しく観察しますと、乳房の付け根にヌーブラ(って言うの?)の線が見えまして、納得したけれど、それでも驚きました。
 タオルの隙間からパンティも確認いたしまして、これで観察終了 (^_^;。

 ところが、ソワレの大塚ちひろさんは一生懸命観察しても、ヌーブラもパンティも見えないみたいなんです。
 全裸で演じているのでしょうか?
 チェックのために再遠征する予定はありませんが、気が付いた方は、こっそり教えて下さい。

 市村さんのアブロンシウス教授も文句なしの出来でした。
 
 驚いたのはヘルベルト役の吉野圭吾さん。
 出てきた瞬間からホモっ気まる出しで、アルフレードを襲う場面なんか、上半身はスケスケの黒いシャツで、下半身はTバックのブリーフだけ (@o@)。
 これで舞台を飛び回るんですから大変です。
 しかし、ここまでやる必要があるのでしょうか?

 ウィーンの舞台を見たとき、「ヘルベルト役は岡幸二郎さんだ」と思ったものですが、岡さんにはここまで理性をかなぐり捨てることは出来ないでしょうね。

 指揮者の西野淳さんには、かつて我がオケの指揮をしていただいたことがあり、懐かしく拝見しました。
 
 
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