『パリ お墓とオペラの旅』 2011年5月3日(火)
37)サル・プレイエル ヒラリー・ハーン
  
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 僕はベルリンのフィルハーモニーホールに一度入ったことがあります。
 それは1999年5月3日
 インゴ・メツマッハー指揮のハンブルク歌劇場オーケストラの演奏会でした。

 この日僕は早起きして、ブラームスが交響曲第1番を作曲したバルト海のリューゲン島を訪れました。
 
ところが、ドイツ鉄道のストライキのため予定が大幅に遅れ、コンサートの前半を聞くことが出来ませんでした。

 その前半にモーツアルトのバイオリン協奏曲第5番を演奏したのがヒラリー・ハーンという若い女性バイオリニスト。
 彼女はこの演奏会が評判になり、世界的に活動を始めるようになりました。
 スター誕生の現場を見逃したわけで、返す返すもドイツ鉄道のストライキが恨めしいことです。

 いつかは実物を見てみたいものだと思っていたところ、本年3月19日にしらかわホールでコンサートが行われることになり、さっそくチケットを購入しました。
 ところが、3月11日の東日本大震災と原発事故で、コンサートは中止になってしまいました。

 今回、やっとパリの地において、念願が叶ったわけです (^_^) 。
 
サル・プレイエル ロビー
階 段 ホール


 サル・プレイエルは名古屋で言えば愛知県芸術劇場コンサートホールでしょうか。
 パリ管弦楽団の定期演奏会もこのホールで行われるそうです。
 お客さんはよく入っておりまして、ヒラリー・ハーンはパリでも人気者のようです。

 プログラムの前半はベートーヴェンの「スプリングソナタ」。
 2010年11月2日に聴いた庄司紗矢香さんよりはずっと動きのある演奏でした。

 しかしハーンの音色は線が細く、フレーズの最後の扱いが投げ出すようで、丁寧さに欠ける演奏かと思いました。
 会場からは大きな拍手が送られていましたが、僕は急いでホールを抜け出し、シャンゼリゼ劇場の《イル・トロヴァトーレ》に向かいました。
 パリはタクシーが少ないので、移動が大変です。
 

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