音楽史跡とオペラの旅 掲示板 451−500

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450. ミス・サイゴン (9/26) お部屋番・いんぜる  2004/09/27 (月) 00:56

 大好きな《ミス・サイゴン》、8月29日に続き、2回目の遠征になります。

          ミュージカル《ミス・サイゴン》
         2004年9月26日(日) 帝国劇場
              12:30     17:15
     エンジニア:  筧  利夫   橋本 さとし
        キ ム: 新妻 聖子   松 たか子
        クリス: 井上 芳雄   坂元 健児
        ジョン: 今井 清隆    岡 幸二郎
        エレン:  A N Z A     高橋 由美子
        トゥイ:  泉見 洋平    泉見 洋平
        ジ ジ:  杵鞭 麻衣   平澤 由美

 この作品は『ベトナム版・蝶々夫人』。
 ミシェル・シェーンベルクやロイド・ウェッバーが「現代のプッチーニ」とよく言われますが、現代オペラが不協和音に埋没していく中で、ヴェルディやプッチーニの衣鉢を継ぐ美しい旋律のオペラはミュージカルに求める時代になっているのでしょうか?
 また、オペラ公演は長くても数日で終わってしまうのに、ミュージカルは数ヶ月、長ければ数年もの公演が出来る、このことをどのように考えたらよいのでしょう?

 《ミス・サイゴン》の主役はキムとエンジニア。
 キムは新妻聖子さんが素晴らしかった。
 松たか子さんは大物すぎて、キャラクターが合っていない印象です。

 新妻さんを前回見たときも「声量のある人だな」と思っていたのですが、その後舞台経験を積んで演技が細やかになっている。
 結婚式にトゥイが乱入した後で、キムの「(アメリカに)行ってしまうのね」という問いかけに恋人のクリスは「命令だから」と答えます。
 絶望にうちひしがれるキム。
 しかし、クリスは「君と一緒に(帰る)」と歌を続けます。
 それを聞いたキムの嬉しそうな顔。
 満面に笑みを浮かべ、幸せそうであればあるだけ気の毒で、後の悲劇を思って僕は泣けるんです。
 歌も演技も「世界最高のキムの一人」と言って間違いないでしょう。

 エンジニアは《蝶々夫人》には無い役で、狂言回しですね。
 筧さんは完全にこの役を自分のものにして、セリフの部分で遊んでいる。
 役に成り切っているから、もう何をしても受け入れられる境地です。
 彼の雇い主であるキャバレーのオーナーとの会話を紹介しましょう。
 オーナー 「(キャバレーの)客はどうした?」
 エンジニア「2階まで一杯です(劇場・客席のこと)」
 オーナー 「何を訳の分からないことを言ってやがる」
 ね、笑えませんか (^_^) ?


451. 《ミス・サイゴン》 ハプニング(1) お部屋番・いんぜる  2004/09/28 (火) 00:12

 http://www.nakash.jp/opera/review04/26saigon/01saigon.htm

 《ミス・サイゴン》のクライマックスの一つが、第二部の「サイゴン陥落」のヘリコプターでしょう。
 舞い降りてきたヘリコプターがクリスたち米兵を乗せて飛び立ち、キムは残されてしまうんですね。
 ところが、マチネではヘリが途中で止まってしまい、降りてこなかったんですよ(@_@)。

 音楽は止まることはなく、米兵たちはヘリコプターが降りてくるはずだった台から、次々と舞台裏に飛び降りていきます。
 クリスも「キ〜ム!!」と叫びながら、ジョンに押され舞台裏に飛び降りました。
 漫画「動物のお医者さん」に、《トスカ》にエキストラで出たハムテルたちが、トスカに続いて舞台裏に飛び降りてしまうエピソードがありましたが、まったくその通りのことが目の前で繰り広げられたのです。

 ヘリの飛び去る音が響いて、サイゴン市民は飛び去ったヘリを客席奥へ見送ります。
 唖然としているとカーテンが降りてきて、客電が明るくなりました。
 ザワザワする客席。
 そこに支配人が現れました。

 機械にトラブルがあったため安全装置が作動してしてカーテンが降りてしまった。
 雨の中、また遠方からも多数お越し頂いているのに、ヘリコプターのシーン無しにお返しするわけにはいかない。
 なんとか「悪夢の場面」から再開したいので、しばらく時間をいただきたい。
 ということで、休憩タイムになりました。

 しばらくすると、オケピットからキーボードとベースによるメロディーが流れてきました。
 支配人が再び現れ「ロビーのドリンクを無料にさせていただきます」とのアナウンス。
 ロビーは無料ドリンクを求める人で大混雑です。
 舞台にはエンジニア役の筧さんも登場し、「前に『アメリカンドリーム』でキャデラックが出なかったことがあり、今日も心配」とのコメントで笑わせます。


452. 《ミス・サイゴン》 ハプニング(2) お部屋番・いんぜる  2004/09/28 (火) 00:14

 再会は40分後。
 ヘリが無事に飛びさった後は、客席から割れんばかりの拍手喝采です。
 『アメリカンドリーム』でキャデラックが出てきたとき、筧さんは「出た!出た〜!」と舞台中を飛び回り、これも客席から盛大な拍手。
 カーテンコールでは筧さんが正座でお辞儀すると、全員がそれに習います。
 苦難を乗り越えた舞台と客席は一体となり、感動的なカーテンコールとなりました。
 《ミス・サイゴン》上演の歴史に必ずエピソードとして残る、その場面に居合わせることが出来てラッキーでしたね (^_^) 。

 マチネ終演後は東京国立近代美術館へダッシュして、『琳派 RIMPA』展。
 10分で駆け抜けまして、「風神雷神図屏風」の前には1分も居たでしょうか (^_^ゞ。
 帝国劇場へ戻り、地下2階のお店で「穴子丼」。

 これで一応の予定はこなしたのですが、地下1階に出待ちの列が出来ていたので、並んでみました。
 そうしたら新妻聖子さんが現れたんですね。
 彼女は希望者すべてにサインをしたり写真を撮ったり、「もうよろしいでしょうか」と確認した上で「ありがとうございました」と帰って行かれました。
 いい人ですね (^_^) 。
 出待ちの列はなおも並んでいたのですが、ソワレ開演10分前となり、劇場に入りました。


453. 林家こぶ平(9/25) お部屋番・いんぜる  2004/09/29 (水) 00:18

◇林家こぶ平(9/25) 2PM
 碧南市芸術文化ホール・シアターサウス

 http://www.nakash.jp/opera/review04/25kobuhei/01.htm

 昨年、中日劇場で聞いた「こぶ平」の落語が大変気に入りまして、碧南まで遠征してきました。
 我が家から金山駅までは地下鉄名城線で1本 (^_^) 。
 金山から名鉄に乗り、知立で「碧南行き」に乗り換え、北新川駅で下車。

 この度、新しくデジカメを買いまして、これが手ぶれ防止付きのPanasonic DMC-FX7。
 試しに揺れる電車で撮ってみましたが、確かに手ぶれ補正は有効に働いているようです。

 北新川駅からホールまでは徒歩5分。
 「碧南市芸術文化ホール」には大きい「エメラルドホール」と、小さい「シアターサウス」があり、今回は「シアターサウス」での公演です。

 前半の演目は、中日劇場と同じ「新聞」。
 後半は「子はかすがい」。
 天才「林家三平」の子供として苦労した話を枕に、どんどん客席を引きつけていきます。

「子はかすがい」は、亭主の女遊びが原因で別れた夫婦が「子はかすがい」となってよりを戻す人情話。
 適度に笑いを入れながら、しんみりと聞かせました。
 こぶ平自身も言っていたのですが、落語というのは舞台セットもなく、座布団に座って話をするだけ。
 それで客を笑わせたり泣かせたり、不思議な芸ですね。

 帰りの名鉄での二人組おばあさんの会話。
「人情話もいいもんだわね」
「やっぱり離婚したらいかんわ。我慢せんと」ってね (^_^) 。


454. ブロードウエイに行きました 石田純郎  2004/10/01 (金) 13:38

 ベセスダ(ワシントンDC近郊)のNIHの国立医学図書館に18世紀の医学書調査に行きました。
 本が請求後1時間で出てきたので(普通2,3日はかかる)、時間があまり、NYについでに行って、ブロードウエイのミュージカルを見てきました。
 42nd Streetとワンダフル・タウンです。

 前者は大劇場で、人数で勝負という感じのタップダンスが主体でした。
 物語は日本映画「キネマの天地」に類似。
 後者は少人数のよくまとまったコメデイでした。
 NYに田舎から出て来た姉妹の話。

 公演開始が午後8時とロンドンより遅く、終演が11時前、そうなると就寝は12時で、寝不足になります。
 また良い席の値段は100ドルで、ロンドンの1倍半でした。


455. Re: ブロードウエイに行きました お部屋番・いんぜる  2004/10/03 (日) 10:40

 石田純郎さん、

> ベセスダ(ワシントンDC近郊)のNIHの国立
> 医学図書館に18世紀の医学書調査に行きました。

 また新しい本を出されるのですか?

> ブロードウエイのミュージカルを見てきました。
> 42nd Streetとワンダフル・タウンです。

 ロングランの作品がクローズして、演目が変わってきているようですね。
 42nd Street は7月から8月にかけて来日公演がありました。

> また良い席の値段は100ドルで、
> ロンドンの1倍半でした。

 前回行ったときは、すべて20ドルの席で見ました
 家族旅行だったものですから人数が‥‥ (^_^ゞ。


456. 「ウィーン紀行」書いてます お部屋番・いんぜる  2004/10/03 (日) 10:44

 年始めの「ウィーン紀行」、やっと1月1日のレポートを書き終えました。
 1月2日は中央墓地からなんですが、お墓の写真が多すぎて、誰のお墓か分からなくて困っています (^_^ゞ。


457. ベセスダでの調査 石田純郎  2004/10/03 (日) 20:03

  実は「ターヘルアナトミア」の欧米図書館蔵書の全数調査をしています。今までに108冊見ました。

 その関係で、「医事新報」の質疑応答欄に求められて、関連記事を書きました。昨日、編集部に送りましたので、2ヵ月後位の同誌に載ると思います。


458. Re: ベセスダでの調査 お部屋番・いんぜる  2004/10/03 (日) 23:06

> 実は「ターヘルアナトミア」の欧米図書館蔵書の
> 全数調査をしています。今までに108冊見ました。

 それは大変なお仕事ですね。
 僕は夏休みに、解体新書の挿絵を描いた小田野直武を求めて、角館に行ってきました。
 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/07akita/03kakunodate.htm

> その関係で、「医事新報」の質疑応答欄に
> 求められて、関連記事を書きました。昨日、
> 編集部に送りましたので、2ヵ月後位の同誌に
> 載ると思います。

 了解しました。
 読ませていただきます。


459. 「ターヘルアナ富子」 Nutria [URL]  2004/10/06 (水) 19:12

> 漫画「動物のお医者さん」
> ハムテル

いんぜるさんも漫画をお読みになるんですか?
そういえば、むかし「ターヘルアナ富子」という漫画がありました。
医者の卵の女子高生が「オペしましょ!」を連発する、下ネタの多いギャグ漫画でした。


460. Re: 「ターヘルアナ富子」 お部屋番・いんぜる  2004/10/07 (木) 11:40

> いんぜるさんも漫画をお読みになるんですか?

 漫画好きでしたよ。そういう世代ですから (^_^)。
 「キャプテン」「タッチ」「ドカベン」「めぞん一刻」。
 最近では「ヒカルの碁」が良かったですね。 
 いまは「こち亀」くらいかな?
 「20世紀少年」になると付いていけません (^_^;。

> そういえば、むかし「ターヘルアナ富子」という漫画がありました。

 楽天で手に入るようですね。


461. のだめカンタービレ お部屋番・いんぜる  2004/10/08 (金) 17:59

 そうそう、最近読んだ漫画では「のだめカンタービレ」が面白かった。
 まだ現在進行形で、いまはパリの音楽院で勉強中。

 音楽漫画では「音吉君のピアノ物語」も面白かったですね。


462. Re: のだめカンタービレ Nutria [URL]  2004/10/09 (土) 20:23

 クラシック音楽漫画って、↓こんなにあるんですか。
 http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/1497/classic.html
 「のだめ」も「音吉君」も知りませんでした。
 私は「マドモアゼルモーツァルト」が印象に残っています。

 ところで、ドカベン山田太郎って、「盗塁阻止率9割以上」のはずなのに、作品中では盗塁を阻止するシーンがほとんどないんですよね。
 盗塁を決められることは結構あるのに…。

 現実の試合でも盗塁失敗はシラケるので、漫画ではなおさらそういうシーンは挿入しにくいことから生じた矛盾ですね。

> 楽天で手に入るようですね。
 近日中に入手して、感想書きます。


463. Re^2: のだめカンタービレ お部屋番・いんぜる  2004/10/09 (土) 22:30

> 私は「マドモアゼル・モーツァルト」が印象に残っています。

 この作品は「モーツアルトは女性だった」というアイディアで書かれた作品でしたが、音楽雑誌や週刊誌で取り上げられ話題となりました。
 後に音楽座によりミュージカル化されましたが、小室哲哉の音楽が素晴らしかった。
 《オペラ座の怪人》(山口祐一郎主演)と《マドモアゼル・モーツァルト》のおかげでミュージカルの道にはまりこみました。


464. 18000番 お部屋番・いんぜる  2004/10/12 (火) 19:28

 カウンターが18000番を超えました。


465. Re^3: のだめカンタービレ 真雪  2004/10/13 (水) 08:57

> 「マドモアゼル・モーツァルト」

 同じ作者の「ドン・ジョバンニ」も面白かった記憶があります。
 侍のドン・ジョバンニ、ロボットのレポレロというキャストで、「新演出」風でした。
 もともと不条理劇のような話を描く作家さんなので、それほど突飛な感じがしなかったのがよかったのかもしれません。

 ところでヘリコプター停止の「ミス・サイゴン」の日、ソワレもマイクなど電気系統トラブルが多かったそうですが、いかがでした?
 私はプレ公演で、もと劇団新感線の橋本さんが、帝劇でも小劇場系のロック・ミュージカルのノリで突っ走っているのをみて、ちょっと愉快でした。(昔は「ロッキー・ホラー・ショー」とかのお方でしたので(^^;))


466. Re^4: のだめカンタービレ お部屋番・いんぜる  2004/10/13 (水) 23:59

> ところでヘリコプター停止の「ミス・サイゴン」の日、ソワレもマイク
> など電気系統トラブルが多かったそうですが、いかがでした?

 言われてみればエンジニアの声がおかしいなと思ったところはありますが、まあこんなものかと思って見ていました。
 全体にボリュームが小さい印象でしたね。

 ヘリが降りてこなかったことについても、「演出が変わったんだ、と思って見ていた」と言っている人もいました (^_^;。


467. Re^5: のだめカンタービレ 真雪 [URL]  2004/10/16 (土) 00:06

>  ヘリが降りてこなかったことについても、「演出が変わったんだ、と思って見ていた」
>  と言っている人もいました (^_^;。

 奈落の底に落ちていく米兵...でしょうか(^^;)
 なんとなくロンドンのドルリーレーンで見た時よりもセットが小ぶりにも思えましたが、後の席で見たからかもしれませんね。


468. Re^6: のだめカンタービレ お部屋番・いんぜる  2004/10/16 (土) 22:12

> なんとなくロンドンのドルリーレーンで見た時よりもセットが
> 小ぶりにも思えましたが、後の席で見たからかもしれませんね。

 経費削減のため、ヘリコプターは小さくなっているそうで、ファンの非難を浴びています。
 僕は気になりませんけどね。


469. 弘前オペラと十和田湖の旅(1) お部屋番・いんぜる  2004/10/16 (土) 22:20

 連休を利用して「弘前オペラと十和田湖の旅」をしてきました。
 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/10towada/01opera.htm

 弘前といえば春の「さくら祭り」と「岩木山(津軽富士)」、そして秋は林檎が有名な、みちのくの城下町です。
 35年の歴史を持つ弘前オペラは地方オペラの先駆けとして知られ、1992年には「志鳥音楽賞」を受賞しています。
 残念なことに、本年3月3日に、創立以来の中心メンバーだった虎谷千佳子さんが逝去され、今回は追悼公演となってしまいました。
 「マダムバタフライ」のタイトルロールなどを演じた美貌のソプラノ虎谷さんは、まだ50代半ばという若さで、病に倒れられました。
 『津軽の渡辺葉子(世界的ソプラノ・乳ガンのためミラノで死去・51歳)』と言ってよいでしょう。

 会場は弘前公園の中にある「弘前市民会館」で、築後40年ほど経つ、座席1600席のホールです。
 会場は立錐の余地もない状態、というより溢れてしまい、最後列(僕の席)の後ろに立ち見客が並んでいます。
 プログラムも途中で無くなってしまったそうで、さすが35年の蓄積です。

 一幕ごとに15分の休憩があり、終演は9時30分でした。
 原語上演で、舞台下の板に字幕が出ましたが、一幕は途中で消滅してしまいました。
 オペラは総合芸術だと、改めて思いました (^_^;。

      弘前オペラ第34回公演 《カルメン》
  2004年10月10日(日)6:00PM 弘前市民会館

      指揮:虎谷順一  演出:平尾力哉
        カルメン‥‥・・長内由起子
        ドン・ホセ‥…・高橋琢司
        エスカミーリョ‥須郷祐一
        ミカエラ…・・‥中村純子


470. 弘前オペラと十和田湖の旅(2) お部屋番・いんぜる  2004/10/16 (土) 22:21

 平尾力哉さんの演出は足場を組んで布を張り、照明でセビリアの街にしたり、山の中にしたり、低予算で上手くいっているのではないでしょうか。
 第一幕は合唱の動かし方にぎこちなさを感じましたが、第二幕以降は不満を感じませんでした。

 キャストではカルメン役の長内由起子さんが雰囲気が出ていました。
 プログラムにはキャストの紹介が全くないんですが、弘前大学教育学部出身の人妻らしい。

 僕には《カルメン》の演出で注目するポイントがいくつかあって、まずはカルメンがいつホセに目を付けるか。
 これはカルメンが「ハバネラ」を歌い終わると周囲が暗くなって、カルメンとホセの間に光の道が出来る趣向。
 《ウェストサイドストーリー》の映画のようなものでしょうか。
 これはいいんですが、ホセがカルメンに反応せず、いつまでも下を向いているのは変でしたね。

 もう一つの注目点は最後のカルメンがホセに刺される部分。
 歌い終わったカルメンは舞台奥の闘牛場へ静かに進み、闘牛場の入り口で待っていたホセはナイフを取り出してカルメンを刺し、カルメンはものも言わずに倒れ、照明が赤くなるという演出。
 これは迫力に欠けるものでした。
 二重唱の間にナイフを出して脅しておけば分かり安いし、カルメンが何の抵抗もせずに殺されるのは納得できませんね。

 演出で一番驚いたのは、第二幕「酒場の場面」で、ホセの上司であるスニガが密輸業者のダンカイロたちに射殺されてしまったこと (@o@)。
 プログラムには「スニガは取り押さえられ連れ出される」と書いてあるのに。

 隊長射殺犯の一味に見られては、ホセも密輸業者の仲間になるしか道はないでしょう。
 それなりに納得が出来るコンセプトかと思いましたが、しばらくは衝撃から立ち直れませんでした。

 オーケストラはいいところもあったし、合唱とズレる場面もあったし。
 アマオケにとってオペラのような長丁場は大変だから、いいところを評価しないとね。

 弘前市民会館はオケピットが深くて、オーケストラは立ち上がっても頭しか見えないバイロイト状態。
 オケもがんばったんだから、カーテンコールではバレンボイムのように舞台に上げるのはどうでしょうかね?

 第四幕の「闘牛士の入場」の場面で闘牛士は客席から現れたのですが、客席から手拍子が沸き上がって、アマチュア公演はいいものだと思いました。


471. 弘前オペラと十和田湖の旅(3) お部屋番・いんぜる  2004/10/16 (土) 22:35

 11日はレンタカーで十和田湖に行ってきました。
 写真クラブメンバーとしては、十和田・奥入瀬で芸術写真をものにしたい。
 ところが、今年は猛暑のため紅葉が1〜2週間遅れているそうです。
 そして強い雨も降るという悪条件で、写真は諦めムードです。

 さて、ここからは放送地域限定の話題です。
 CBCの深夜番組『ノブナガ』の人気コーナー「ワッキーの地名しりとり」で、ワッキーは「地名しりとり」で三重県に行くために、4年近くにわたって日本から海外まで、飛ばされ続けました。
 ところが、一昨日(10/9)の放送で、練馬区向山の「ま」から「松阪」を答えてもらい、とうとう終わりの見えない長い旅もゴールを迎えたのでした。

 ワッキーは何度も十和田湖にも飛ばされまして、きりたんぽ屋のおじさんと仲良くなったのでした。
 そのおじさんの店が休屋(やすみや)バスターミナルの前にありました。

 「ワッキーが三重県に着いたよ」と言うと、おじさんにはもう連絡が入っていたそうです。
 放送地域から来る人は一日に2〜3組だそうで、「今年は休みに台風が来て観光客が少ない」とおじさんはこぼしていました。
 「ワッキーの地名しりとり」の単行本はベストセラーになりましたが、近々後編が出版されるそうで、おじさんも載るそうです。

 本日が総集編の放送なので、急いで書きました。
 しかし、日本シリーズの延長で放送時間がどうなるか‥‥。


472. 中島彰子&大須大道町人祭 お部屋番・いんぜる  2004/10/17 (日) 00:24

      オペラ・フォーエヴァー 第2回
     オルガンとともに聴くオペラ・アリア

    2004年10月16日(土)1:30PM
       愛知芸術劇場コンサートホール

    ソプラノ:中島彰子 オルガン:土橋 薫

 ウィーンフォルクスオパーで活躍している中島彰子さんのコンサートがありました。
 曲はヘンデル、モーツアルト、ヴェルディ、プッチーニ。
 やはり、ウィーンでも評判になったというムゼッタが良かったですね。
 オルガンとソプラノの組み合わせは初めて聴きましたが、ちょっとミスマッチだったでしょうか。

 日本シリーズも始まった名古屋では、10月16日(土)、17日(日)と「名古屋まつり」が開かれていて、中日OBの谷沢が信長、彦野が秀吉、今中が家康に扮する英傑行列が話題になっています。

 しかし、僕が行ったのは「大須大道町人祭」。
 「おいらん道中」にスーパー一座のメンバーが参加しているんです。
 一般公募で選ばれた女性たちが20キロの衣装を身にまとい、傘持ちや男衆、かむろ、新造を引き連れて、高下駄で「八文字」を描きながら、大須の街を練り歩きます。

 画像を載せておきましたので、スーパー一座ファンの方は御覧下さい。
 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/11ohsu/01daidou.htm

 明日も「おいらん道中」は行われますが、僕は琵琶湖行きです (^_^) 。


473. Re: 中島彰子&大須大道町人祭 真雪 [URL]  2004/10/17 (日) 21:43

 素敵な情報を有り難うございました。今日大須で見て参りました。
 スーパー一座のみなさんも拝見できて楽しかったです。
 実はupされていた江戸糸操り人形の写真をみて、以前TVで伝統芸能としてちらりと見せたその出し物だと気付き、飛んでいったのです。
 幇間の「かっぽれ」凄かったですね。ちゃんと日舞の重心移動している(@@)。
 演じておられた方のHPみつけました。私、この方のお師匠さんの操演、子供の頃、TVでみてました。
 デジャヴーだったのかも。
 http://www3.plala.or.jp/yana-co2/edoito/edoito-01.html
 いや〜良いもの見せて貰いました。


474. ディーヴァ・ゲオルギューは語る お部屋番・いんぜる  2004/10/18 (月) 22:53

 音楽の友10月号に「ディーヴァ・ゲオルギューは語る」という記事があって、面白いからメモしておきます。

 今流行の演出家はみな悪人です。アイディアの乏しさを隠すためにスキャンダルを売っている。ゼッフィレッリに学ぶ謙虚さが必要です。彼の演出は私の年齢くらい古くても、今でも世界の舞台で通用しています。

 前半は同感ですね。 「よく言ってくれた」という心境です (^_^) 。

 ゼッフィレッリについての発言は意外でした。
 METの名古屋公演で、ミカエラのカツラが合わないと言って、ゲネプロで喧嘩をして、出演拒否しましたから、仲が悪いものだと思っていました。


475. 台風23号 お部屋番・いんぜる  2004/10/18 (月) 22:59

 超大型なんだそうで、困りました。
 20日の松竹座「夏祭浪花鑑」のチケットが予約してあるんです。
 新幹線止まりそうですね。

 僕は台風22号にも直撃されまして、青森行きが一日遅れました。


476. 平成中村座@台風23号 お部屋番・いんぜる  2004/10/21 (木) 01:14

  http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/13naniwa/01.htm

 平成中村座『夏祭浪花鑑』の凱旋公演が、御当地である大阪・松竹座で行なわれるというので、早々とチケットを手配して楽しみにしておりました。
 ところがこの日は、台風23号に直撃されてしまったんですね。

 超大型の台風ということで、大阪に着けないかもしれないし、今日中には名古屋に帰れないかもしれないし、不安は募ります。
 しかし「やはり舞台はみたい!」と決断しまして、泊まり込み用のレジャーシートを持って、大阪に向かいました (^_^;。
 13:23の新幹線はすでに新大阪までの折り返しとなっていましたが、特に遅れもなく新大阪に到着しました。

      平成中村座ニューヨーク凱旋公演
    『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』
   2004年10月20日(水)4:30PM 松竹座

      団七九郎兵衛  勘九郎
      一寸徳兵衛    橋之助
      団七女房お梶  扇 雀
      三河屋義平次  笹野高史

 今回の公演は、ニューヨークの舞台を出来るだけ移したもの。
 だから、最初にアメリカ人のナレーターが出てきて、彼の英語がイヤフォンガイドで日本語に翻訳されたりします。
 最後にNY市警も出てきます。

 ストーリーとしては、あまり出来が良くないようですが、「序幕・長町裏の場」の、団七と義平次の決闘で、笹野さんの泥水につかりながらの熱演とか、「二幕目・屋根の場」の勘九郎さんの長大な立ち回りとか、見所は多かった。

 最後は団七と徳兵衛がNY市警に取り囲まれたところでおしまいになるのですが、「それでも彼らは無事に逃げおおせました」というイヤフォンガイドの解説に、ホッとしました (^_^) 。

 カーテンコールに勘九郎さんの挨拶があり、「本日はこんな嵐の中をおいでいただきありがとうございました。ご無事でお帰り下さい」っていうんですが、「ご無事でお帰り下さい」と言われてもなあと大爆笑。

 ところが休憩時間には強い雨が降っていたのですが、8時近い終演後には、雨はすっかり上がっておりました。
 で、「くいだおれ人形」や「グリコ」など、周辺を散策してから、新大阪駅に向かいました。

 新大阪駅では、まだ新幹線は止まったままでしたが、9時10分の「のぞみ」(たぶん運転再開第1号)で、10時過ぎに名古屋に帰ってきました。


477. 今年の大須師走歌舞伎 みずさわ [URL]  2004/10/23 (土) 19:15

 ご無沙汰しております。
 今年の大須師走歌舞伎の演目は「三色大盛・絵本太功記」だそうです。
 詳しくは↓で…。
 http://www.infosite.ne.jp/super/guide.html


478. Re: 今年の大須師走歌舞伎 お部屋番・いんぜる  2004/10/24 (日) 21:39

 情報ありがとうございます。
 プレビューは12/2の木曜日ですか。
 配役がどうなるのか、楽しみなことです。


479. 藤堂高虎出生の地・滋賀県甲良町 お部屋番・いんぜる  2004/10/24 (日) 22:12

 伊勢のお殿様、藤堂高虎の建てたお城を訪ねています。
 今までに行ったのは、江戸城、日光東照宮、駿府城、安濃津城、伊賀上野城、膳所城、二条城、伏見城、大阪城、亀山城(亀岡市)、丹波篠山城、大和郡山城、和歌山城、粉河城、宇和島城、伊予大洲城、今治城。

 今回は、びわ湖オペラ《十字軍のロンバルディア人》を観劇するついでに、高虎生誕の地である滋賀県犬上郡甲良町に行ってきました。
 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/12takatora/01takatora.htm

 甲良町へはJR びわ湖線彦根駅下車、近江鉄道乗り換え10分、尼子駅下車。
 足利尊氏に味方した佐々木道誉はバサラ大名として有名ですが、甲良の勝楽寺に根拠を構えました。
 道誉の孫、高久は尼子に住んで尼子氏を名乗り、出雲の大名尼子家の祖となりました。

 尼子駅は紅葉の時期には「湖東三山」への拠点となり、シャトルバスが出るらしいのですが、この時期、駅前には誰もいません。
 オペラの前に歩くと疲れるので、タクシーを呼びました。
 ところが、この女性運転手は藤堂高虎を知らないんですね。
 「江戸城や大阪城、東照宮などを建てた人です」と説明すると「大工さんですか?」と聞かれました (^_^;。

  高虎出生の地は遠くに鈴鹿や伊吹山が見える、田園地帯でした。
 八幡神社には「伊勢國安濃津城主 藤堂高虎公出生地」との石碑が建っていました。
 立派な藤棚がありましたが、藤堂高虎が石清水八幡宮から移し植えたものだそうです。

 八幡宮の隣に「在士(ざいし)高虎公園 高虎の滝」がありました。
 運転手さんは「こんな立派な銅像があったんだ」と驚いていましたが、甲良町はもう少しPRしたほうがいいでしょう。


480. 十字軍のロンバルディア人 10/17 お部屋番・いんぜる  2004/10/24 (日) 22:46

 びわ湖ホールでは、毎年ヴェルディのオペラの日本初演が行われています。
 今年の演目はヴェルディの第4作、《十字軍のロンバルディア人》です。
 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/12takatora/03opera.htm

       《十字軍のロンバルディア人》
      2004年10月17日(日)2PM

        指揮:若杉 弘  演出:鈴木敬介
      ジゼルダ(アルヴィーノの娘):小濱妙美
     オロンテ(アッチャーノの息子):福井 敬
      パガーノ(アルヴィーノの弟):折江忠道
   アルヴィーノ(領主フォルコの息子):経種廉彦
    ヴィクリンダ(アルヴィーノの妻):立野至美

 感想は例年通り。
 美しい音楽、支離滅裂なストーリー、凄まじい男声合唱(東京オペラシンガーズ)の迫力、そして若杉さんに感謝、です。
 オーケストラ(京都市交響楽団)の演奏もなかなかのものだと思いましたが、第3幕の間奏曲に長大なバイオリンソロがあったのには驚きました。
 ダブルストップを多用した難しそうな曲で、コンサートマスター(渡邊穣)は大変だったでしょう。

 このオペラは登場人物が多くて、ストーリーが散漫。
 誰が主人公なのかも分からない状態です。
 しかし、プログラムの解説(加藤浩子)には「いくつものテーマが散りばめられ、壮大でスケールの大きい物語を形成している」と書かれていて、上手いことをいうものだと感心しました (^_^) 。

 第一幕に領主のお姫様だったジゼルダが、第二幕ではアンティオキアの後宮に囚われていて、回教徒の王子オロンテと愛し合うようになっているんですから付いていけません。
 毎年のことで慣れましたけれどね (^_^ゞ。

 回教徒に同情するジゼルダのアリアに「十字軍は略奪者だ」というような歌詞があり、このオペラの初演にローマ教会から横槍が入った、という事情も分かるような気がしました。
 それにしては、オロンテが死ぬ前にキリスト教に改宗してしまうキリスト教至上主義も見えたりして、やはりヴェルディのオペラはよく分かりませんね。
 現実にイラク戦争が行われているわけで、考えさせられるところはありました。

 演出は一場ごとにカーテンが降りてきて、そのたびにドラマの流れが切れて、せせこましい印象。
 歌手では福井さんが良かったでしょうか。
 全体的には前日のキャスト(浜田・市原ほか)の方が良かったのではないかと推察しました。


481. 藤堂高虎の墓・津(10/24) お部屋番・いんぜる  2004/10/31 (日) 00:43

 17日に藤堂高虎生誕の地、甲良町に行ったので、今日は彼の城下町であった三重県の「津」に行ってきました。
 名古屋から快速でおよそ1時間でした。
 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/14tsu/01.htm

 高虎は1608年(53歳)、伊予宇和島から伊賀・伊勢に転封されました。
 二十二万石の大名になったのです。
 彼は伊賀に上野城を、伊勢に安濃津城を建てました。

 本丸跡は噴水のある「お城公園」になっていましたが、奥に高虎の騎馬像が見えます。
 この高虎の像は、17日に見た滋賀県甲良町の高虎の像と同じに見えました。
 津城の高虎像は1988年に建てられたようです。

 本丸の奥に、藩祖高虎を祭神とする高山神社がありました。
 新しい建物でした。

◇高虎の墓(寒松院)
 高虎は1630(寛永7)年10月5日に江戸で75歳の生涯を閉じました。
 遺体は上野寛永寺山内の寒松院に葬られました。
 2代藩主高次(側室松壽夫人の子)は津城下の願王寺に改葬し、高虎の諡号(しごう)をとって寒松院と改めました。
 その後、津藩主、支藩久居藩主の菩提寺として栄えましたが、第二次世界大戦で焼失してしまいました。

 寒松院の墓地はバイパスから丸見えの、気の毒な状態になっていました。
 歴代藩主のお墓が並んでいますが、説明の看板が立っているのでわかりやすい。
 高虎の墓は正面にありまして、右側が松壽夫人の墓でした。
 正妻久芳夫人の墓は津市内の四天王寺にあるそうです。

 津駅の西側に津藩主の御山荘であった「偕楽公園」がありました。
 季節のためもあるのでしょうが、ちょっと寂しい公園でした。
 帰りの汽車からは、かつて高虎も眺めた鈴鹿の山が見えました。


482. ミスサイゴン(1) お部屋番・いんぜる  2004/11/03 (水) 00:12

◇ミスサイゴン(1)10/31

 今回の《ミスサイゴン》再演は、クアトロキャスト。
 キムやエンジニアが4人ずついるわけで、全員を見るためには何回も帝国劇場に通わなくてはなりません。
 そんな東宝の作戦に引っかかって、今回が3日目、5&6公演目の観劇です。
 これで一応全キャストを見ることが出来ました。

 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/15ueno/01.htm

 天気は快晴ではなかったのですが、浜名湖のあたりから富士山が見えてきました。
 積雪の見える山頂には帽子の形をした傘雲がかかっていました。

 開演前に時間があったので、帝劇隣の出光美術館に入り、古伊万里展を駆け抜けました。
 ムンクの画が3枚展示されていましたが、有名な「叫び」とは異なり、爽やかムードの画でした。

 一ヶ月ぶりの《ミスサイゴン》ですが、別所さんや井上さんが別人のように良くなっていたのには驚きました。
 知念、別所、泉見、高橋の4人は10月で降板。
 ソワレの後で挨拶がありました。


483. ミスサイゴン(2) お部屋番・いんぜる  2004/11/03 (水) 00:14

◇ミスサイゴン(2)10/31

 一応全キャストを制覇したので、もう一度見てみたい順番に並べてみました。

エンジニア
 1)筧 :毎回の舞台に新しい驚きがあって面白い。
 2)別所:歌唱力と意外性とのバランスがとれている。
 3)市村:正当派の実力派。幕の内弁当みたいで意外性がない。
 4)橋本:無理をしている感じ。(ただし、見たのは一月前)

キム
 1)新妻:演技プランも歌唱力も素晴らしい。世界に通用するキム。
 2)笹本:新妻タイプだが、一回りスケールが小さい。
 3)知念:まあいいんだが、時々限界を感じる。
 4)松 :大物すぎて、キャラクターが合っていない印象。

クリス
 1)石井:熱唱派。
 2)井上:最初に較べ、アメリカ兵らしくなっている。
 3)坂元:クリスにしては、ちょっと地味。

ジョン
 1)坂元:ジョンならいいんだ。園岡さんタイプ。
 2)石井:「ブイドイ」でリズムを崩すところが気になった。
 3)岡 :ファンなんだが、ちょっと堅い。役に幅がない。
 4)今井:年齢がね‥‥。

エレン この役は全般に弱いと思いました。
 1)石川:優しそうだったから。
 2)高橋:優しくしようとしているが、本当は怖そう。
 3)ANZA:好みではない。

トゥイ 初演の時は怒鳴っているばかりの怖い人だと思っていたんだが‥‥。
 1)泉見:キムを愛し祖国のために戦ったいい人なのに気の毒。
 2)tekkan:泉見さんが良すぎるからね。


484. 藤堂家墓地@上野動物園 お部屋番・いんぜる  2004/11/04 (木) 00:42

 《ミスサイゴン》マチネとソワレの間の時間を有効利用して、上野の山に藤堂高虎ゆかりの史跡を訪ねました。
 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/15ueno/02.htm

 江戸時代、上野には藤堂家の屋敷がありました。
 「上野」という名前は伊賀の「上野」から取られたという説もあります。

 寛永4年(1627)高虎は上野の屋敷内に家康を祀る東照宮を建てました。
 そして、東照宮の隣に寒松院を建て、菩提寺としました。
 高虎は1630(寛永7)年10月5日に江戸で75歳の生涯を閉じました。
 遺体は寒松院に葬られました。

 寒松院は上野駅から近くにありました。
 「旧津藩主藤堂高虎公????」と書かれた石柱が立っていましたが、このお寺にはお墓は無いようです。
 近くには徳川家霊廟がある寛永寺霊園がありました。

 寛永寺は、なんだか寂しいお寺でした。
 江戸時代初期、この地は津軽、藤堂、堀家の屋敷でした。
 寛永2年(1625)、徳川三代将軍家光は天海僧正に命じて寛永寺を建てさせました。
 寛永寺は将軍家の菩提寺として栄えましたが、慶応4年(1868)の彰義隊と官軍の戦争により一面焼け野原となってしまいました。

 藤堂家墓地のある上野動物園に移動します。
 パンダで有名な上野動物園に入るのは初めてですが、思ったより小さい動物園でした。
 名古屋の東山動物園とは較べ物になりません。

 象舎の右奥に「動物慰霊碑」がありまして、その後ろに藤堂家墓地が隠れるようにありました。
 なんだか情けなかったですね。

 高虎の遺体は上野寛永寺山内の寒松院に葬られましたが、2代藩主高次により津城下の寒松院に改葬されたとされています。
 ということは、ここにある藤堂家墓地には誰が葬られているのでしょう?
 寛永寺五重塔が上野動物園の中にあったのも驚きでした。

 上野動物園の隣が上野東照宮で、これも藤堂高虎ゆかりの建物です。
 参道に「東照宮略記」なる掲示板がありまして、次のように書かれていました。

 元和二年(1616年)、見舞いの為に駿府城にいた藤堂高虎と天海僧正は、危篤の家康公の病床に呼ばれ、神君より三人一処に末永く魂鎮まるところを作って欲しいと遺言され、藤堂家の屋敷地である上野の山に、寛永四年(1627年)に東照宮を造営した。


485. 絵本太功記・キャスト表 お部屋番・いんぜる  2004/11/04 (木) 22:43

  原 智彦:明智光秀        間瀬礼章:織田信長
  野口登志:小栗栖の長兵衛    水谷真人:四天王但馬守
  鎌田大資:家老とバカ大将    浅野 誠:二枚目十次郎
  児見山宗志:森 蘭丸       紀平束沙:加藤清正、陰陽師
  新美彰敏:堀尾茂助       吉田玄機:信長の茶坊主
  稲本奈央:羽柴秀吉       吉野貴子:光秀の妻・操
  斎藤悠里:光秀の嫁・初菊   柴田しのぶ:哀れな老婆
  高木和子:蘭丸の恋人ほか



488. 名張・藤堂家邸跡(11/3 水・祝)  お部屋番・いんぜる  2004/11/06 (土) 21:18

◇名張・藤堂家邸跡(11/3 水・祝)
 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/16akame/01.htm

 近鉄名張駅前には観阿弥の像が立っていました。
 観阿弥は伊賀の出身で、妻の実家であるこの地で一座を建てたそうです。
 名張市上小波田に「観阿弥創座之地」の碑が建っているそうです。

 名張は藤堂家分家の城下町でした。
 子供に恵まれなかった藤堂高虎は、丹羽長秀の三男であり羽柴秀長(秀吉の弟)の養子であった仙丸を養子としてもらい受け、名を高吉と改めました。

 高吉は文禄慶長の役、関ヶ原の戦いを高虎とともに戦いましたが、高虎と側室松壽夫人との間に高次が生まれ、高吉には名張が与えられました。

 名張藤堂家は11代高節で明治維新をむかえました。
 現在残されている屋敷は、宝永7年(1710)の名張大火で焼失した後に再建された殿館の一部だそうです。

 名張は江戸川乱歩生誕の地でもありまして、医院の前に石碑が建っていました。

 名張川へ出て、上流に向かって歩くと、左手に名張藤堂家の菩提寺、徳蓮院がありました。
 津の寒松院や上野の藤堂家墓地にある墓は宝篋印塔でしたが、名張藤堂家の墓は石碑で、意外でした。


489. 赤目四十八滝(11/3 水・祝) お部屋番・いんぜる  2004/11/06 (土) 21:23

 http://www.nakash.jp/opera/kikoui04/16akame/02.htm

 名張の次の駅が赤目口です。
 この時期、赤目口からは30分に1本「赤目滝」行きのバスが出ています。
 所要時間は10分ほどですが、道が狭くバスのすれ違いが出来ません。
 これからの紅葉シーズンは大変なことになるでしょう。

 寂しい赤目口駅とは異なり、赤目四十八滝は店が建ち並ぶ繁華街でした。
 焼いた草餅が名物のようです。

 赤目四十八滝に行くには300円の入山料がかかります(@o@)。
 入り口の日本サンショウウオセンターが関所になって、どうしても取られてしまうんです。

 赤目四十八滝は予想以上に険しい山道でした。
 紅葉の時期には少し早いんですが、それでも混雑しておりました。

 どの滝も美しいんですが、やはりポスターにもなっている荷担滝(にないだき)が最高ですね。
 山道が狭くて三脚を立てて写真を撮るのは大変でしたが、僕はがんばりました (^_^) 。


490. 19000番 お部屋番・いんぜる  2004/11/07 (日) 23:48

 11月7日、カウンターが19000番を超えました。


491. ソウルで伝統芸能を見ました 石田純郎  2004/11/09 (火) 22:18

 昨夜ソウルから帰国。
 2年前にはナンタを見ました。

 今回は貞洞劇場で伝統芸能を見ました。
 女性の踊りは優雅で良かったですが、男性の(多分農民階級の)音楽は鉦と太鼓でやかましいばかりでした。

 入場料が今回1800円、ナンタでも4000円と安いのが何よりです。


492. カレッジオペラ《ヴォツェック》(11/7) お部屋番・いんぜる  2004/11/10 (水) 00:28

 毎年意欲的なオペラに挑戦している大阪音大カレッジオペラハウス。
 今年は《ヴォツェック》という、このオペラハウスとしては幾分月並みな演目でした。

 とはいえ、無調で書かれた難解な「現代オペラ」の代表とされる《ヴォツェック》、日本人だけの舞台上演としては、若杉&二期会に次ぐ、2回目の上演になるそうです。

   ザ・カレッジ・オペラハウス《ヴォツェック》
    2004年11月7日(日)14:00
    
     指揮:山下一史  演出:栗山昌良
      ヴォツェック:井原秀人
         鼓手長:小餅谷哲夫
      アンドレース:神田裕史
          大尉:西垣俊朗
          医者:雁木 悟
         マリー:田中友輝子
      マルグレート:野間直子
      マリーの子供:市川貴一

    合唱:ザ・カレッジ・オペラハウス合唱団
    児童合唱:ころぽっくる合唱団
    管弦楽:ザ・カレッジ・オペラハウス管弦楽団

 栗山さんの演出は大道具の出し入れで頻繁な場面転換に対応した、オーストドックスで具象的なもの。
 初心者にも分かりやすく、それでいて平凡には陥らない演出で、気に入りました。

 井原さん、田中さんを始めとするキャストは、例年通りの高いレベル。
 ヴォツェックがマリーを刺し殺すクライマックスにかけて、大いに盛り上がりました。

 山下さんの指揮にはもう少し緊迫した音楽を求めたいような気もしましたが、オーケストラ共々健闘と言っていいでしょう。
 子供役の市川貴一くんが可愛かったですね。

 僕がカレッジオペラを最初に観たのは《金閣寺》なんですが、栗山さんの演出&井原さんの主演ということで、あの舞台を思い出しました。


493. Re: ソウルで伝統芸能を見ました お部屋番・いんぜる  2004/11/11 (木) 00:05

 石田純郎さん、おかえりなさいませ。

 《ナンタ》は名古屋公演を見ました。
 もう何年前だろう?
 字幕無しでしたが、あれなら大丈夫ですね (^_^) 。

 ソウルはミュージカルの公演が多いようで、そのうち「昼は冬ソナ、夜はミュージカル」というツアーをしてみたいと思っていますが、まずは冬ソナを見なくてはね (^_^;。


494. 冬ソナ 石田純郎  2004/11/11 (木) 19:58

 春川にも行って来ました。
 清涼里からの列車が風情がありますが、土日はいっぱいです。

 春川駅前に観光案内所があり、そこで日本語の冬ソナマップが入手可能です。
 駅周辺には米軍基地しかなく、タクシーで明洞まで2000ウオン、そこから歩いて数箇所のロケ地に行けます。
 ミョンドン、乗り越えた高校の塀、ピアノのある家(内部無料見学可)、強引にバスを止めた場所など、全歩行時間40分程度で回れます。
 ロケ地の前には冬ソナグッズ店が何軒も朝9時から開いています。日本価格でもあり、よっぽどもうかるみたい。

 秋の童話の束草にも行きました。人力フェリー、ケッペと貧乏な方の娘の家に寄りました。


495. Re: 冬ソナ お部屋番・いんぜる  2004/11/11 (木) 22:42

 おお! 行ってこられましたか (^_^) 。
 参考にさせていただきます。


496. ウィーン紀行(34)マーラー夫妻の墓 お部屋番・いんぜる  2004/11/13 (土) 00:05

 http://www.nakash.jp/opera/2004buda/7wien3/wien34mahler.htm

 さて、Uバーン(地下鉄)でグリンツィンに移動し、タクシーでグリンツィン墓地にマーラー夫妻のお墓を訪ねます。
 グリンツィン墓地は高台にあるため、雪が積もっていました。
 入り口に案内掲示がしてあるので、お墓を探すことはそれほど難しくはないでしょう。

 グスタフ・マーラーは1911年5月18日に死亡しました。 50歳でした。
 「私の墓を訪ねてくる人なら、私が何者だったか知っているはずだし、そうでない連中にそれを知ってもらう必要はない」というマーラーの考えで、墓石には「GUSTAV MAHLER」という名前だけが刻まれています。

 マーラーが死亡したとき妻アルマは31歳。
 4年後(1915年)に、バウハウス運動の提唱者である建築家ワルター・グロピウスと結婚。
 しかし1918年に離婚。
 その翌年にプラハ出身の作家で詩人のフランツ・ヴェルフェルと結婚。

 彼女は恋多き女であり、グスタフ・クリムト、ツェムリンスキー、オスカー・ココシュカなどが相手としてあげられています。
 アルマをモデルとしたココシュカの大作「風の花嫁・DIE WINDSBRAUT」はバーゼルで見ました。

 ヴェルフェルがユダヤ人であったため、ヒトラーに追われた夫妻はフランスからスペイン、ポルトガルと必死の逃亡をし、アメリカに亡命します。
 そして、亡命ユダヤ人の多かったカリフォルニアのビバリーヒルズに住みました。
 ヴェルフェルの死後、アルマはニューヨークに移り、1964年12月11日に85歳で波瀾万丈の人生を終えました。

 アルマ・マーラー=ヴェルフェルのお墓の前にある娘マノン・グロピウス(天使のような少女でしたが、17歳で小児麻痺により死亡)の墓は雪に埋もれていました。
 アルバン・ベルクがマノンを悼んでヴァイオリン協奏曲を書いたことはよく知られています。


497. マノン・グロピウス お部屋番・いんぜる  2004/11/13 (土) 00:12

 「マーラー夫妻の墓」を書くために、アルマ関係の本を3〜4冊読みました。
 読みにくい本が多くて、疲れました。

 それでも、マノン・グロピウスが何歳の時に小児麻痺にかかったかが分からないんです。
 「小児麻痺で死亡した」と書かれた本もありましたし、「マノンは小児麻痺の後遺症に悩んでいた」と書かれた本もありました。

 HPに載せる正しい情報を捜していくのは大変です。
 どなたか、マノン・グロピウスについて御存知ありませんか?


498. 名古屋二期会《修道女アンジェリカ》 お部屋番・いんぜる  2004/11/13 (土) 23:16

◇名古屋二期会《修道女アンジェリカ》 11/13

 かつては名フィルの伴奏で愛知芸術劇場大ホールで公演を行っていた名古屋二期会が、芸創センターで、エレクトーン伴奏の公演とは、どうなってしまったのでしょう?
 プログラム巻頭には「昨今の不況を繁栄して、日本のオペラ上演を取り巻く環境は大変厳しくなっています。助成金は大きく減額され、大きなオペラ公演をすることが非常に困難になってきています」という水谷理事長の悲痛な「ご挨拶」が載っています。

 今回の公演は、あまりお金をかけなくてもアイディアで素晴らしいオペラ公演が出来るというお手本のような公演でした。
 《十字軍のロンバルディア人》や《ヴォツェック》に較べればレベルの低い公演だということは重々承知しておりますが、僕は大変感動しました。

      名古屋二期会《修道女アンジェリカ》
      2004年11月13日(土)5:00PM
        名古屋市芸術創造センター

      指揮:中田直宏  演出:中村敬一
        アンジェリカ:加川文子
        公爵夫人:菅沼綾子

 伴奏はエレクトーン2台、パーカッション2人、そしてハープ。
 舞台に大道具はなく、奥中央にスクリーンがあって、そこにスライドが投影される。
 驚いたのは字幕も同じスクリーンに映されたこと。
 パワーポイントみたいなものかな。
 このテクニックを使えば、舞台装置と字幕はパソコンと高性能のプロジェクターがあれば済んでしまう。

 映像だけだから場面転換も簡単で、あっという間に修道院の庭から室内に移動できる。
 何でも映し出すことが出来るから、節度を持たないとやりすぎになる危険性がある。

 演出家の仕事は、あと照明プランと演技指導かな。
 中村さんの演出は当たりはずれがあるけれど、今回はいい仕事をされました。

 アンジェリカ役の加川さんは舞台姿の美しい人で、子供の様子を知りたがる焦りから、その死を知った絶望までの感情表現が素晴らしかったですね。
 アンジェリカのアリア「母もなく」はコンサートで聴いたことはありますが、これほど泣ける曲だったとは。
 プッチーニのメロディーは、本当に美しさの極みです。

 明日の公演は1時と5時。
 僕は京都に紅葉撮影に行こうと予定していたのですが、2回とも見に行くことに変更しました (^_^) 。


499. Re: 名古屋二期会《修道女アンジェリカ》 お部屋番・いんぜる  2004/11/14 (日) 23:49

 本日も昼、夜と2回の公演を見てきました。
 演出の中村さんをお見かけしたので、突撃インタビューを敢行しました。

 スクリーンに映る映像はリアプロジェクターで舞台裏から映しているそうです。
 前からだと人物の影が映ってしまうとのことで、納得です。
 コンピューターは映像用と字幕用の2台を使用しているそうです。

 中村さんは3公演すべてのカーテンコールに登場されました。
 いい人ですね (^_^) 。
 
 
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